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2006年05月29日(月) 08時54分

公平な目大丈夫? 駐車違反確認 運送業者、青森で落札河北新報

 6月1日から駐車違反確認業務が民間委託される。警備会社やビル管理会社が請け負うケースが多いが、青森県は東北で唯一、運送業者が受託した。駐車監視員とのトラブルが懸念される中、業務の性格上、路上駐車することの多い業者が、今度は取り締まる側に回るため、「公平性は保てるのか」との声が上がっている。業者は「当然、平等に取り締まる。自分の会社についても厳しくチェックする」と同業者の目にも気を使っている。

 青森では4月21日に委託業務の入札が行われ、警備会社など9社が参加、日本通運青森支店が落札した。ほか東北5県の委託先は、宮城が運転手派遣などの自動車運行管理請負業者、岩手と福島は警備会社、秋田と山形はビル管理会社。東北では青森、仙台中央、仙台東、盛岡東、盛岡西、紫波、秋田中央、山形、福島、郡山、いわき中央の計11署が導入する。

 日通青森支店では5人が駐車監視員の資格を取得。青森市のJR青森駅周辺や本町飲食店街などの繁華街を巡回し、監視業務に当たる。委託期間は来年3月末まで。

 民間委託開始と同時に駐車違反の取り締まり方法も変わる。運転手が車から離れると時間の長短にかかわらず違反となるため、運輸業界は頭を痛めている。「客待ちできなくなるため、利用客は格段に減る」(青森市の40代のタクシー運転手)として、監視員への風当たりを心配する声も。

 日通と別の大手運送業者は「長時間駐車する場合、近くに駐車場を確保する必要がある。自分の会社にひいきにないようにしてほしい」と注文を付ける。
 青森県警交通指導課は「不平等なことはあってはならない。適切に指導する」と話すが、「青森のケースには、取り締まる側が違法駐車の当事者にもなり得るという難しい問題がある。委託先の会社は十分、自覚を持って当たる必要がある」(岩手県警交通指導課)と警察側も注目している。

 日通青森支店は「自社の警備部門で監視業務を行うが、取り締まられる側から不公平と見られないよう分け隔てなく対処し、信頼を得たい」と気を引き締めている。

[駐車違反確認業務の民間委託] 駐車違反摘発は運転者の特定に時間とコストがかかり、違反の確認標章を車に取り付けられても出頭しない「逃げ得」も多い。駐車違反の取り締まりに投入できる警察の人員には限りもあるため、6月1日施行の改正道交法に、運転者が反則金を払わない場合に車の所有者に「放置違反金」を払わせ、放置車両の確認と標章の取り付けを民間に委託できる新制度が盛り込まれた。違反切符の処理は警察署が引き継ぐ。
(河北新報) - 5月29日8時54分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060529-00000010-khk-toh