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2006年05月28日(日) 03時07分

<米MS>来年にも中国でXbox販売開始毎日新聞

 【北京・大塚卓也】米マイクロソフトが、07年にも中国市場で家庭用ゲーム機「Xbox」を発売する検討を始めたことが明らかになった。中国では違法にコピーした海賊版ゲームソフトが大量に出回り、ゲーム機市場のすそ野を広げている。パソコン用基本ソフト「ウィンドウズ」などの知的財産保護に頭を痛めてきた同社だが、中国政府に海賊版の取り締まり強化を求める一方、違法コピーがもたらした収益拡大の機会もつかむ両面作戦に転換したようだ。
 同社は06年末までに現行機種の「Xbox360」を世界で1000万台出荷する計画を掲げているが、中国での具体的な販売計画は明らかにしていない。
 IT専門調査会社IDCによると、中国のゲーム機市場の規模は、05年に携帯型と家庭用を合わせて1.64億ドル(約184億円)だったメーカーの出荷額が、10年には3倍近い4.65億ドルになると予測している。
 皮肉なことに、その急拡大を支えているのが、海賊版ゲームソフトの存在だ。正規品なら1枚150元(約2250円)はするDVDソフトの海賊版が、10元(約150円)前後で売られている。「Xbox」などのゲーム機には通常、海賊版ソフトが使えない回路が内蔵されている。しかし、この機能を無効にする特殊な回路が普及し、都市部では、日本などから持ち込んだXboxに、特殊回路を組み込んだ「改造版Xbox」が売られている。
 マイクロソフトは、知財保護の徹底を最も強く訴える米企業の一つ。海賊版取り締まり強化は引き続き求めていくが、市場拡大の機会も積極的に生かすべきだと判断したようだ。
 同社はビル・ゲイツ会長が、4月に訪米した胡錦涛国家主席を自宅に招いて会食し、Xboxやマウスなどの生産を中国の製造業者に委託することを決めるなど中国との距離を急速に縮めている。Xboxの投入について、マイクロソフト中国は「中国市場の評価や消費者の需要、消費習慣などの分析を進めている」と話している。
(毎日新聞) - 5月28日3時7分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060528-00000005-mai-bus_all