2006年05月26日(金) 00時00分

歯科技工士無免許で逮捕 高額治療費でトラブルも （東京新聞）

　無免許で歯の治療行為をしたとして歯科医師法違反容疑で二十五日、県警に逮捕された山田唯勝容疑者（６２）は、「かみ合わせ治療」を提唱。国内だけでなく海外からも患者が集まる有名歯科技工士だった。

　県警の調べでは、山田容疑者はさいたま市内や東京都内で歯科医院などを経営。治療した患者は全国で二百−三百人、診療費の総額は約四億円に上るとみられるという。

　関係者によると、山田容疑者は初診で約五万円、治療器具の販売などで五十万−六十万円、さらに一回当たりの治療代で二万−三万円の診療費を受け取っていたとみられる。治療は数年にわたることもあり、中には四百万−五百万円を支払った患者もいた。高額の治療費でトラブルになることもあったという。

　山田容疑者は歯のかみ合わせによって、腰痛や肩凝りなど体のさまざまな疾患を治すという「かみ合わせ治療」を唱え、著書や講演会、ホームページなどで幅広く宣伝。中国でも講演会を開き、日本まで治療に訪れた中国人もいたという。

　県内の医療関係者男性（３６）は「患者が医師免許まで確認するのは無理。著書やインターネットなどの情報を参考にし、少しでもよい医者にかかろうとする患者の心情を利用したやり方だ」と話した。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/stm/20060526/lcl_____stm_____003.shtml