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2006年05月26日(金) 00時00分

村上ファンド、阪神株交渉は実質“敗戦”にZAKZAK

900円台まで譲歩迫られ570億円がフイ

 村上ファンドは、阪神電鉄株の約47%を保有。阪神との経営統合方針を打ち出していた阪急と株式の買い取り交渉を続けていたが、同ファンドは当初、1株1200円程度を提示。対する阪急側は800円台での買い取りを主張し、交渉は暗礁に乗り上げていた。

 それが、25日の交渉で、阪急側が900円台まで譲歩し、村上氏側も同水準まで歩み寄りを示したという。

 阪急と阪神は経営統合案を6月29日開催予定の定時株主総会に諮りたい考えで、株主総会の準備などから5月中の決着がタイムリミットとなっており、交渉決着を急いでいた事情もある。

 同ファンド側は阪神電鉄株式を発行済み株式総数の約47%にあたる約1億9000万株保有。価格交渉で1株あたりの売却価格が1円値下がりすると、もうけも1億9000万円ダウンする。1200円から900円まで譲歩すると、570億円のもうけが吹き飛ぶことになる。

 なぜ村上氏側は買い取り価格を下げたのか。

 大手証券のアナリストは「しょせんは金もうけがすべてのファンドなんですよ。投資した株式を売却して利益を確定させるのが仕事だから、展開をみながら、売り抜けることになる」と話す。

 強まる逆風も影響を与えたようだ。

 5月16日には与謝野馨金融担当相が、村上ファンドが運用拠点をシンガポールに移したことについて、「シンガポールの法律は厳格で天国のようなところではない」とにらみをきかせた。

 24日には、阪神タイガースの星野仙一シニアディレクター(SD)が、村上ファンドによる阪神電鉄の取締役選任要求が可決され、経営権を握った場合、SD職を辞めるとぶち上げた。圧倒的な人気を誇る星野SDの拒絶は、世間を敵に回すことを意味する。

 「これは事実上、村上ファンドの敗戦ですよ」とは先のアナリスト。

 同ファンドは、阪神側に配当引き上げを要求しているとされるが、それでも敗北の2文字がチラつくことになる。

ZAKZAK 2006/05/26

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_05/t2006052630.html