2006年05月26日(金) 10時02分

損保ジャパン　全店に業務停止命令　違法行為で金融庁処分（毎日新聞）

拡大写真
会見冒頭、頭を下げる損保ジャパンの平野浩志社長（左）＝東京・日銀クラブで２５日午後７時、米田堅持写す 　 　金融庁は２５日、損害保険ジャパンに対し、保険金の不払いなど不正行為が多数発覚したとして損保商品の販売・募集を全店舗で６月１２日から２週間禁止する業務停止命令を出した。生命保険商品も全店で１カ月間販売を禁じる。金融庁の検査で新たに不払いが１１２８件見つかり、保険契約水増しなどの違法行為が全国の支店や海外拠点に広がっており、異例の厳しい処分に踏み切った。
　顧客名の印鑑を不正に使用し、検査中に無断で廃棄した山口支社は、損保商品を１カ月販売禁止とする。また、新商品の開発や海外支店の新設を５月２５日から３カ月間禁止する。
　金融庁は業務改善命令を出し、同社の内部管理体制に重大な不備があるとして、６月２６日までに経営陣の責任を明確にするよう指示した。金融庁は同社の平野浩志社長自らが、目標達成を迫るメールを営業現場に送り圧力をかけたと指摘し、社長の責任の明確化を求めた。同社は２４日、平野社長が会長になり、副社長３人が退く人事を発表したが、一連の不祥事とは無関係と説明していた。
　平野社長は２５日夜会見し、「進退を含めて業務改善計画で示したい」と述べ、会長就任の撤回も含めて検討する考えを示した。【斉藤信宏】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060526-00000000-maip-bus_all