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2006年05月26日(金) 03時02分

阪神株900円台で詰め 阪急と村上氏側朝日新聞

 村上世彰氏率いる投資ファンド(村上ファンド)が約47%を保有する阪神電気鉄道の株式を巡り、全株の買い取りと阪神との経営統合を目指す阪急ホールディングス(旧阪急電鉄)と村上氏側が、1株あたり900円台で大詰めの交渉を行っていることが25日、わかった。阪急は今月中に村上氏側と合意したい考えで、交渉がまとまればただちに株式公開買い付け(TOB)と阪神との経営統合の手続きに入る考えだ。

 複数の関係者によると、一時は1株当たり1200円を主張していた村上氏側は1000円を切る水準まで歩み寄っている。一方、八百数十円での買い取りを主張してきた阪急も、900円台をにらんで交渉を続けているという。阪神株は、昨年秋の村上氏側の大量買い付けによって1株あたり1000円を超える水準にはね上がり、25日の東京証券取引所での終値は964円。

 ただ、関係者によると価格面でなお開きが残っている。村上氏が保有する阪神株は1億9000万株余で、売却価格が1円違うと売却収入が1億9000万円余り変動するため、交渉が順調に進むかどうか予断を許さないという。価格面の交渉と並行して、阪神は交渉を後押しする狙いから、06年3月期で1株あたり5円を予定している普通配当に加えて特別配当を実施することも検討している。村上氏側は株式を売却した場合、売却益に加えて配当収入も手にできる。

 阪急と阪神は、経営統合案を6月29日に予定するそれぞれの株主総会に諮りたい考え。6月中旬が期限の株主への総会招集通知の発送や、そのための準備作業を考慮すると、「5月中の決着がぎりぎりの線」として交渉を急いでいる。両社が25日にそれぞれ開いた取締役会では、統合関連の議題は先送りしたが、村上氏側との交渉がまとまればただちに臨時取締役会を開き、経営統合議案などを決議する考えだ。

 経営統合が実現すれば、大手私鉄同士では戦後初の統合となる。阪急、阪神両社の06年3月期の連結売上高の合計は7993億円で、東京急行電鉄、近畿日本鉄道に次ぐ第3位の私鉄グループの誕生となる。

http://www.asahi.com/business/update/0526/004.html