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2006年05月26日(金) 10時01分

佐賀県警 無規制なのに「横断禁止の標識」 死亡事故ずさん見分書西日本新聞

 佐賀県大町町で2002年5月、国道を夜間に横断していた同町の自営業男性=当時(63)=が、建設作業員の少年=同(18)=のトラックにはねられ死亡した事故で、県警大町署(現白石署)の署員が横断禁止ではない道路を「横断禁止」として、誤った実況見分調書を作っていたことが25日、分かった。送致された少年を審理した家裁は、この調書をもとに男性の過失を認定。遺族は「誤った捜査で名誉を傷つけられた」として、24日付で九州管区警察局に監察申し入れ書を送った。

 申し入れ書によると、少年を審理した広島家裁は02年7月、「男性にも横断禁止の安全確認を怠って道路を横断した過失があった」と認定した。少年は無免許運転だったが、刑事処分より保護処分が相当と判断。半年間の中等少年院送致処分となった。

 男性の遺族は昨年5月、少年に損害賠償を求めて福岡地裁に提訴。少年側が男性の過失を主張する証拠を提出したため、遺族らが調査した結果、現場には横断禁止の標識はなかった。県警に照会すると「横断禁止の規制、標識はない」と回答。誤りが発覚した。

 調書には「現場道路は横断等禁止(終日)の交通規制がなされ、標識・標示とも明確」などと記述されていた。

 男性遺族の代理人松本誠弁護士(大阪弁護士会)は「常識では考えられない誤った調書で、少年の処分が軽くなったことは明らか」と厳正な調査を求めている。

 これに対し、白石署の野田幸寿副署長は「横断禁止でなかったのは事実だが、調査中なので、これ以上のコメントはできない」と話している。

 =2006/05/26付 西日本新聞朝刊=
(西日本新聞) - 5月26日10時1分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060526-00000010-nnp-kyu