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2006年05月25日(木) 19時20分

玉川温泉旅館また集団感染朝日新聞

 昨年二度の集団食中毒を起こした仙北市の玉川温泉旅館で、また集団感染が発生した。ノロウイルスが原因で、発症者は120人に上る。昨年9月に営業禁止処分が解除されたとき、県は「再発防止策を講じた」としていた。

 玉川温泉旅館の工藤肇支配人によると、20日前後から下痢などの症状を訴える宿泊客が増え始めた。21日は宿泊客計550人のうち13人が発症。自炊部門と旅館部門の双方の宿泊客に症状が出ているという。

 旅館は24日、客室に文書を配ってノロウイルスによる集団発生を説明。トイレや食事の際には、手洗いを徹底することなどを呼びかけた。

 大仙保健所は、ウイルスが外部から持ち込まれた可能性もあるとみて調べている。同旅館は保健所への連絡が22日になったことについて「日常的に温泉を飲んで下痢を起こす人もおり、旅館内の診療所で様子をみてもらっていた」と話した。

 同旅館では昨年3月に計58人、8月に111人が発症する集団食中毒が起こっている。8月の食中毒では、旅館の調理部門が無期限の営業禁止処分に。旅館は台所を改装したほか、調理マニュアルを作るなど再発防止に取り組んだとしている。

 工藤支配人は「消毒の徹底はもちろん、宿泊客のこまめな手洗いも徹底させたい」と説明。25日以降も、宿泊客に納得してもらった上で営業を続ける方針だ。また、トイレや洗面所を1日4回殺菌消毒する▽食堂や台所の消毒回数を増やす▽消毒専門の従業員を確保する——なども検討しているという。

    ◇

 今回の集団感染の発表を巡り、県が最初、旅館名を伏せたまま記者発表し、すぐに公表し直す一幕があった。

 県健康推進課は24日夕に緊急会見。「感染の原因が旅館にあるとは断定できない」と説明し、旅館名を伏せた。これまでも原因が断定できない場合は非公開としていた。

 しかし、県が当の旅館に実名公表の可否を聞いていないことが判明。県が確認したところ、旅館は実名公表を了承したため、一転して公表。同課は「旅館が『さしつかえない』というのなら、それも一理あると思った」としている。

http://mytown.asahi.com/akita/news.php?k_id=05000000605250002