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2006年05月25日(木) 19時18分

AED 公共施設に急速普及朝日新聞

 ■あとは使い手/県民の受講カギ

 心臓が急に停止したとき電気ショックで救命処置をする装置「自動体外式除細動器(AED)」の普及が進み、県内の公共施設などに約900台配置されたことが、県のまとめで分かった。この5カ月で400台増えていた。一方、誰にでも使える装置でありながら、講習を受けていないと、実際に使うことに及び腰になりがちだといい、専門家は「受講者をいかに増やしていくかが課題だ」と指摘する。

 県保健福祉部施設指導課の調べでは、AEDの主な配置先は表の通り。県の主要施設に1台ずつ備わったほか、すべての県立高校・養護学校に行き渡った。29市町村のうち25が消防署などに配備(公立病院を除く)。企業や大型店舗、スポーツクラブなどの民間施設にも、計144台あった。

 04年7月に、医療関係の資格がなくてもAEDが使えるようになり、普及し始めた。同課によると、県内では05年の国体も追い風になり、不特定多数の人が集まる施設への配置が進んだという。

 国内外のAED利用状況に詳しい岡山大大学院の氏家(うじ・け)良人教授(救急医学)は「岡山の人口あたり普及率は、都道府県の中でも上位だろう。ただ、講習を受けた人が増えないとせっかくの機器が使えない場合がある」という。講習を受けていないと、いざという時に動転したり、AED操作の失敗を恐れたりしがちだという。

 県が3月末までに開いた講習会の累計回数は27回で、延べ556人が参加。ほかに、市町村が747回、1万5549人。日本赤十字社県支部は、05年10月末現在で13回、274人。

 県の施設の場合、配置したときに業者から簡単な説明を聞くほか、各施設の職員が最寄りの保健所で講習を受けており、「いずれの施設にも使える職員がいる」(同課)という。県は今年度、受講済みの職員を増やすと同時に、使用方法を広く普及させるため、一般住民も参加できる講習会を保健所などで開くことを計画しているという。

 ■AEDの主な配置先■

【県立施設】(148)
 県庁舎、県民局・支局(9)、県保健所(9)、桃太郎スタジアム、マスカットスタジ アム、岡山空港、県立美術館、県立高校・養護学校(73)、運転免許センター
【市町村】(182)
 岡山市(27)、倉敷市(19)、津山市(17)、玉野市(6)
【その他】(570)
 公立病院(52)、民間病院(153)、診療所(221)、商業施設・スポーツ施設 など(144)
※県施設指導課調べ。カッコ内は台数

http://mytown.asahi.com/okayama/news.php?k_id=34000000605250004