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2006年05月25日(木) 19時18分

人気ラテンバー摘発 存続求め市民が嘆願書朝日新聞

 ペルー人の姉(38)と弟(37)が経営し、サルサやメレンゲなどのラテンダンスを楽しめる人気のバー「エルバルコ」=広島市中区薬研堀=が今月中旬、ダンスフロアの無許可営業をしたとして風営法違反容疑で摘発された。2人は24日に釈放されたが、今後5年間許可を受けられず、店は存続の危機だ。常連の日本人や広島在住の外国人は署名を集めるなどして寛大な処分を求めた。(宮崎勇作、宮崎園子)

 県警の流川・薬研堀等歓楽街特別対策推進本部と広島入国管理局は今月14日未明、100人で同店を家宅捜索、姉弟を現行犯逮捕した。10日間の取り調べの後、計100万円の罰金刑の略式命令を広島簡裁から受け、釈放された。

 ダンスフロアの設置には県公安委員会の許可が必要だが、同店では深夜に飲食物を出す届け出だけで、店の一部をダンスフロアにし、音響設備などを置いていた。県警生活環境課によると、許可を持つ店は広島市内で2店のみ。姉は「一度警察に注意されたが、同じような店があり問題ないと思った」と話す。

 2人は海田町の工場で働いた資金で99年に開店。英字誌にも載り、国籍を問わず客が集まるようになった。捜査当日も、日本人や在広島の中南米出身の外国人ら約100人が踊ったり、酒を飲んだりして週末の夜を楽しんでいた。

 ペルー国籍の男が逮捕、起訴された昨年11月の女児殺害事件との関連を心配する声もある。同店でダンスを教えるペルー人のフリオ・セサルさん(48)は「ルールを守らないのはいけないが、店は異文化発信で大きな役割を果たしてきた。ペルー人とみれば犯罪者扱いは悲しい」。県警は「全く関係ない。たまたま経営者がペルー人だっただけ」と説明する。

 常連客らは「バルコ救援広島市民の会」を結成し、2人への寛大な処分を求めて、約600通の嘆願書を集め、広島区検に提出した。

 代表の井野智子さん(36)は「なぜここだけ。ラテン文化とダンスは切り離せないもの。広島でも楽しさが広がってきたところで、全国にも衝撃が走っている」と話している。

http://mytown.asahi.com/hiroshima/news.php?k_id=35000000605250004