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2006年05月25日(木) 00時00分

本田社長に無罪 『無限』脱税事件 東京新聞

 自動車レース用エンジン製造会社「無限」(埼玉県朝霞市)の脱税事件で、法人税法違反の罪に問われた無限社長本田博俊被告(64)と、法人としての同社に対する判決公判が二十五日、さいたま地裁で開かれた。

 下山保男裁判長は本田被告に無罪(求刑懲役四年)、同社に罰金二億四千万円(求刑罰金三億円)を言い渡した。

 本田被告は「ホンダ」創業者の故本田宗一郎氏の長男。分離公判で同罪に問われた無限元監査役広川則男被告(63)には二十三日、同地裁で懲役三年の有罪判決が言い渡されたが、下山裁判長は本田被告について「(広川被告との)共謀には合理的な疑いが残る」と認定していた。

 論告によると、本田被告は広川被告と共謀し二〇〇〇年十月期までの三年間で、架空の材料費を計上するなどして約二十八億三千万円の所得を隠し、計約十億円を脱税したとされた。

 検察側は「相続税や本田宗一郎記念館建設費に充てる目的の脱税で利欲的で身勝手。会社と個人の財産を区別せず公私混同の極み」と指摘。一方、本田被告側は「広川被告にだまされ書類に署名した。広川被告に横領された」として無罪を主張していた。

 本田被告は会社の金を流用されたとして、広川被告の関連会社に約二十六億円の返還を求める訴訟を起こし、一、二審とも本田被告が勝訴している。「無限」の脱税事件では、さいたま地検が〇三年七月、本田、広川両被告を逮捕。無限は〇四年一月、別会社に事業を譲渡している。

 ■苦しみから解放

 本田博俊社長のコメント (法人としての)無限が有罪とされたことは残念でならないが、当初より強く主張した通り、私が潔白であることが、証明されたことは高く評価させていただきたい。本判決に至る三年間の苦しみから解放され安堵(あんど)している。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060525/eve_____sya_____007.shtml