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2006年05月25日(木) 00時00分

『爆笑問題』が東大と“対決” 笑い交え『真の教養人とは』 東京新聞

 人気漫才コンビ・爆笑問題(太田光、田中裕二)が今月、東京大学の新入生歓迎シンポジウムにゲストとして招かれ、約二時間にわたって“最高学府”の教授陣や学生と「真の教養人とは」について議論した。かなりの博学ぶりを発揮した太田だが、毒づいて笑いをとる場面も。この模様はNHKの番組「東大の教養」(27日深夜0時20分)で、約四十分に編集されて放送されるが、どこまでオンエアできる? (井上幸一)

 シンポのテーマは「新入生と考える<教養>問題」で、同大教養学部付属教養教育開発機構の主催。東大駒場キャンパスの大講義室が会場で、新入生を中心に約二百五十人の学生らで席はぎっしり埋まった。

 爆笑問題が登場すると拍手がわき上がり、お笑い番組の収録のよう。

 開口一番、「東大なんか知ったこっちゃない。こちらは日大(芸術学部)ですから。コンパに呼んでもらえないんですよ! 『スーパーフリー』にすら入れなかった」と太田。田中が「NHKで放送できないだろ」と、突っ込む。小林康夫教授を司会役に、太田のペースでトークは展開する。

 まずは、東大側が、新入生向けのDVDを上映。その中で「東大は世界的視野を持った市民的エリートの養成の場。二十一世紀の地球人にふさわしい世界的リーダーの育成を目指している」とコメントされると、「いきなり地球規模ですよ!」と田中が驚き、「大変ですね、そんなことまで考えて」と太田は皮肉った。

 中心テーマの教養については、「人から教えられるものではなく、楽しく生きるために必要に迫られて、自分で選んで身につけるもの。漫才でもウケるためにいろいろ知る必要がある」と太田が持論を展開。そして「ここは最高学府、ここで学んでおけば間違いないという姿勢は危ない。自分で考えなくなる。東大を疑ってほしい」と学生に訴えた。

 一方で、東大教授に対しては、「陶芸家に見える」と太田。「人間国宝の作った湯飲み茶わんは、食器として使えない。それと同じで研究が実用的でない。面白いの?」と挑発、「専門家がすごいことに気付いたとしても、万人に説明することこそが大変。アカデミックな世界の書物を読んだときに、こんなつまらない書き方で誰が読むんだろうと思う。日本の学者には表現力が足りない。立花隆さん(評論家・東大卒)の本は面白く、学者より分かりやすい」と注文をつけた。

 ニュートン、ピカソ、西田幾多郎(哲学者)、柳宗悦(思想家)、立川談志−。太田が口にした名前は多彩。教授陣からは、「爆笑問題は、漫才の皮をかぶったインテリ」との評も。「テレビは教養を深める孤独な時間をもたらさない。テレビの限界ではないか」「表現力はどう身につけるのか」など、学生の質問に言葉を選んで真顔で答えた二人。多分にお世辞の要素があるだろうが、会場の学生が選んだ「平成日本の教養人」のトップは爆笑問題で、続いて養老孟司さん(解剖学者)、立花隆さんの順だった。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/hog/20060525/mng_____hog_____000.shtml