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2006年05月24日(水) 19時29分

気になる商品…高級炊飯器 ご飯おいしく生活豊か産経新聞

 家電メーカーが高級炊飯器に力を入れている。炭やダイヤモンドを使ってコメに熱を伝えやすくするなど、あの手この手でご飯をおいしく炊こうとする機能が目立つ。中・高年の夫婦や二十−三十歳代の独身女性を中心に、「豊かな生活スタイルを満喫したいというニーズが高まってきた」(家電量販店)ことが背景にあるという。(藤原章裕)

 大阪市北区の大手家電量販店「ヨドバシカメラマルチメディア梅田」。家電売り場には、三菱電機が三月下旬に発売した超高級炊飯器「NJ−WS10」の専用コーナーが設けられている。

 現在の店頭価格は九万円前後。家族向けの五・五合炊きクラスでは、通常の売れ筋商品(二万−三万円)に比べて超高級品だが、三菱電機は「インターネットや電話による問い合わせがかなり増えてきた」(広報部)と意気込む。

 人気の秘密は、炭の塊をくり抜いてつくる「本炭釜」と呼ぶ釜。炭を三〇〇〇度の高温で九十日間焼き、職人が手作業でひとつ一つの製品に仕上げる。釜の外側にはシリアルナンバーを入れるこだわりようだ。炭はステンレスより熱伝導に優れており、ご飯がふっくら炊けるという。

 三菱電機にとって「炊飯器は、エアコンや冷蔵庫に比べて弱い商品」(関係者)のためテレビCMが打てず、当初は売れ行きが心配された。だが、四月に入ってテレビ番組で紹介されると人気に火がつき、「量販店によっては一日あたり三、四台だった売れ行きが一気に九台に跳ね上がった」(広報部)とホクホク顔だ。

 釜にダイヤモンドの粒をコーティングしたのは、松下電器産業が昨年六月に売り出した「SR−SS10」。こちらも熱伝導の良さをアピールしてヒット作となり、同社の高級炊飯器の販売台数を前年比二倍に引き上げた。今年五月には後継の「SR−SS10A」(店頭価格は七万三千円前後)を発売。従来機種では釜の底のみだったダイヤモンドのコーティングを側面やふたにも採用。「〇・一カラット分のダイヤモンド微粒子」をうたい文句に、熱伝導のさらなる改善と高級感をうたっている。

 三洋電機の「ECJ−GZ10」(同四万九千八百円前後)は、加圧と減圧を繰り返すことでご飯がふっくら炊ける。百二十五通りの炊き方を選べるのが主婦の人気を集めている。タイガー魔法瓶(大阪府門真市)の「JKG−A100」(同四万九千八百円前後)は、アルミニウムとステンレスを交互に九層重ね合わせて加熱性を高めている。パンやケーキづくりも楽しめる。

 日本電機工業会によると、平成十七年度の炊飯器の出荷台数は前年度比3・5%増と堅調に伸びており、オーブンレンジのように高級機種ブームに火がつくかもしれない。

【2006/05/24 大阪夕刊から】

(05/24 19:29)

http://www.sankei.co.jp/news/060524/kei095.htm