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2006年05月23日(火) 14時46分

マダイ投資で社長告訴、埼玉の女性4200万戻らず読売新聞


契約者が説明を受けたという「キュート」のカタログ

 マダイや真珠の養殖への投資話をめぐり、少なくとも26都道府県の主婦ら1200人以上が愛媛県愛南町の真珠養殖販売会社「キュート」などと総額約15億円を契約して配当金が滞っている問題で、4200万円を支払った埼玉県の無職女性(64)が23日、同社社長(63)らを出資法違反(預かり金の禁止)の疑いで愛媛県警に告訴した。

 大半の契約者も配当金の多くを受け取っておらず元本さえ未回収で、当面、36人が同様に告訴する。弁護士は「事業は最初から破たんする仕組みで悪質」と詐欺性を指摘している。県警も巨額詐欺事件とみて、社長らへの強制捜査を視野に契約者から事情を聞く。

 告訴内容などによると、社長らは2001年12月〜02年1月にかけ、茨城県笠間市で経営する真珠販売会社「クォリティー」などを通じて無職女性を含む3人に「愛媛県内のマダイ養殖場に投資すれば3か月後、元本の2倍になる」などと勧誘。出資金の倍額で借用証書を作成、3人で総額約1億2000万円を振り込ませた。しかし「タイの生育が悪く出荷できない」などを理由に期限後も契約通りの配当を支払わず、元本も返済されていないという。

 真珠養殖をめぐる被害では、社長は03年1月〜05年5月にかけ、甲府市で知人が経営する代理店「ミネバラ山梨」などを通じて「真珠のアクセサリーを1口100万円で買えば養殖に投資でき、1年半後に約20万円の配当を付けて返金する」などと元本を保証したうえで、宮城県の30歳代女性ら計34人と契約し、総額2億円を集めた。しかし、満期を過ぎても配当や返金が滞っているという。

 社長は弁護士を通じて「価値ある真珠を販売しているので出資法違反に当たらない。業績が不振となれば配当の停止もやむを得ない。契約者に返金義務はなく、法律と互いの譲歩でしかるべき清算をし、収拾を図りたい」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060523i107.htm