悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年05月23日(火) 20時07分

贈賄業者が高い落札率/かすみがうら汚職朝日新聞

 かすみがうら市発注の公共工事をめぐる汚職事件で、贈賄容疑で逮捕された新井貴弘容疑者(36)が経営する新井建設が、市長の鈴木三男容疑者(75)=収賄容疑で逮捕=に現金を渡したとされる昨年11月以降、計3件の市発注工事を落札し、落札率はいずれも97%を超えていたことがわかった。県警は新井容疑者が鈴木市長に渡した金額などが書かれたメモを押収。捜査2課は、鈴木市長が新井建設に便宜を図るため、市の指名委員会などにどのような指示を出していたかなどについて追及する。

 捜査2課の調べや市検査管財課によると、鈴木市長が新井容疑者から現金約50万円を受け取ったとされる昨年11月以降の指名競争入札で、同社は計3件の工事を落札。予定価格に対する落札価格の割合は97・5〜98・6%と高かった。
 今年3月に指名競争入札のあった市道迂回路(う・かい・ろ)工事では、同社は別の1社と共同企業体として参加。ほかに6共同企業体が参加していたが、予定価格8650万円のところを8471万円で落札した。
 また、この3件を含む05年度に入札された市発注の土木・建築工事のうち、同社が落札した工事は4件で落札額は計9758万円。04年度は3件で計2740万円、03年度は2件で計3890万円の工事をそれぞれ落札している。業者は工事能力などからA〜Cの3ランクに分けられており、同社は3千万円以上の土木工事を受注できるAランクだった。
 市が発注する土木工事は予定価格が130万円以上なら、原則として指名競争入札になり、業者は建設課と検査管財課がとりまとめる。その上で指名委員会に諮り、市長が決裁するという。
 押収されたメモには、市長に渡された金額などが記されていたという。捜査2課はこうした流れの中で鈴木市長が競争入札での指名や受注をめぐり、有利な取り計らいをして、同社に便宜をはかったとみており、メモや押収した資料をもとに裏付けを進める。
    ◇
 鈴木市長の自宅には22日午前、捜査員ら約10人が到着。同市役所には同夕、約30人が家宅捜索に入り、市長室などで関係資料を押収した。

http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000000605230001