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2006年05月23日(火) 11時01分

駐車監視員:民間委託、来月スタート 対応に頭痛い運送業界 /新潟毎日新聞

 ◇駐車違反取り締まり民間委託、来月スタート
 ◇悪質違反、事故の減少期待されるが
 駐車違反取り締まりを民間委託する改正道路交通法が来月1日、施行される。これまでの警察官による取り締まりに加え、県内では新潟東署など3署で、委託を受けた民間の駐車監視員13人が繁華街などを中心に巡回、放置車両の確認を行う。「悪質性・危険性の高い違反の取り締まりを強化し、事故防止や渋滞解消につなげたい」とする県警だが、仕事で車を使う運送業者などには不安の声も根強い。【北上田剛】
 ◇新潟、長岡の中心部で実施
 ◆導入は県内3署
 県内で導入するのは、新潟東署のほか新潟中央署、長岡署の3署。新潟駅周辺、万代・八千代周辺、殿町地区繁華街が最重点地域▽古町、西堀・東堀周辺、長岡駅、大手通周辺——などが重点地域に指定された。
 県警は民間委託に併せ、3署を含めた各署で取り締まりのガイドラインを策定。「民間との連携で、これまで以上にメリハリをつけた取り締まりが可能になる。悪質な違反を減らすことで、事故防止にもつながるはず」と期待を寄せる。新潟市の女性会社員(59)も「自転車に乗るが、放置車両があると車道にはみ出すことになって怖かった。迷惑駐車が少しでも減れば」と歓迎した。
 ◆トラブルを懸念
 新制度では、運転手がおらず、放置が確認された時点で標章が取り付けられる。チョークで印をつけた後に様子を見てから認定する現行制度に比べると、かなり厳格になる格好だ。また、違反金を支払わないと車検を通すことができなくなるなど規制も強化される。
 法改正を巡って懸念されるのは、一般ドライバーと駐車監視員のトラブルだ。県警も「警察官以外が取り締まることになる新制度の周知徹底がポイント」と指摘する。
 取り締まりの最重点地域に指定された新潟市のJR新潟駅周辺。狭い道路の片側に駐車車両が並ぶ。コンビニに行くため駐車していた女性(26)は「警察官以外にチェックされるのは違和感がある。監視員によって不公平が出るかも」と心配そうに話した。
 ◆業界への波紋
 業務で車を使う業者などは、今回の改正をより深刻に受け止める。同市の運送会社は「かなり厳しい内容」と頭を悩ます。同社では法改正を受け、ツーマン運行▽受取人に駐車場所の確保を依頼▽受取人に引き取りにきてもらう——などの対策を検討。だが、施行が間近に迫った現在も明確な対応は決まっておらず、対策会議を重ねている状況という。
 県トラック協会は「人件費などでコスト増となる業者も多く、負担は少なくない」と影響を懸念。「荷物の積み下ろしなどは放置ではなく、配慮してほしい」との要望を県警に行っている。
 同市の繁華街・古町などで駐車場を経営する会社は「(法改正で)一時的に売り上げが伸びるかもしれないが、将来的には大駐車場を持つ郊外店に客が流れてしまうのでは」と危機感を募らせた。
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 ■ことば
 ◇違法駐車取り締まり事務の民間委託
 交通違反処理にあたっていた警察官を犯罪捜査に振り分けることなどを目的に04年6月、道路交通法を改正。監視員は警察署長の委託を受け、放置車両の確認と標章の取り付けまでを担当、違法かどうかの最終判断は警察が行う。現行のチョークによる違法状態の確認は廃止され、短時間の放置車両も取り締まりの対象となる。

5月23日朝刊
(毎日新聞) - 5月23日11時1分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060523-00000016-mailo-l15