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2006年05月23日(火) 23時27分

「反テロ」の名での人権侵害、アムネスティが批判読売新聞

 【ロンドン=飯塚恵子】国際的な人権擁護団体、アムネスティ・インターナショナル(本部・ロンドン)は23日、世界の人権状況をまとめた「2006年版年次報告」を発表した。

 報告書は、「反テロ」の名のもとで米国や英国などの大国やその同盟国が深刻な人権侵害を犯していると厳しく批判。特に、昨年11月に発覚した米中央情報局(CIA)によるテロ容疑者の秘密拘置施設設置疑惑を詳細に取り上げ、「米国は人権侵害を合法化しようとしている」と非難した。

 また、昨年7月に起きたロンドン同時爆破テロを受け、英政府が「徹底的に人権を制限する措置」を取ろうとした経緯を詳述。「05年は、米国の『対テロ戦』を名目とした違法な拷問や無制限拘束、国境を越えた秘密移動などに、数多くの同盟国が手を貸していることが明らかになった年だった」と警鐘を鳴らした。

 アムネスティは伝統的に独裁政治下の人権侵害を厳しく告発してきたが、司法制度が確立している先進国の政府をこれだけ厳しく批判するのは異例のことだ。

 報告書はまた、「05年はメディアや活動家、法廷などが、大国のごまかしやうそを暴露する事案が続いた」とし、キューバのグアンタナモ米軍基地などでの違法行為告発に、メディアや民間団体の役割が大きかったことを指摘した。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060523id21.htm