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2006年05月22日(月) 00時00分

「7人の女弁護士」に出演する 南野陽子(みなみのようこ)読売新聞

「結婚しない女」設定変えた

 女性ばかりの弁護士事務所を舞台にした「7人の女弁護士」(朝日=木曜後9・00)で、「刑事事件はもうからない」などと、物事をはっきり言う田代千春を演じている。主人公の新米弁護士・藤堂真紀(釈由美子)を手助けする“頼りになるお姉さん”役だ。

 ストーリーの本筋である謎解きにはあまり関与しない。その分、千春の役作りにはこだわったという。「人気が出るドラマには必ず魅力的な脇役がいます。千春という人物像を、作品の幅を広げる存在にしていきたい」と意気込みを語る。

 犯罪に巻き込まれた女性を救う女性弁護士たち。1991年に第1作が放送された人気シリーズを、13年ぶりに復活させた。登場する女性弁護士は、▽裕福な家庭で育ったお嬢様▽以前は大手弁護士事務所に所属していた稼ぎ頭▽離婚経験があるシングルマザー——など、それぞれに個性がある。

 当初、千春に設定された人物像は、「私は結婚なんてしないわ」と言い切るようなタイプだった。だが、「現実には、そんな女性は多くない」と考え、「結婚したくない訳じゃないけど、たまたま結婚には至らなかった」という設定に微調整した。


南野陽子(左から2人目)演じる千春は、物事をはっきり言う現実的なタイプの弁護士だ

 30歳代後半、独身、働いている——という女性の心理には、独自の見方がある。

 20歳代は一生懸命、仕事をしていればOK。30歳代前半は、もっと自分を出したいのに、なかなか周囲に認めてもらえず、気疲れする時期。千春は、そんな時期を過ぎ、ちょっと気持ちにゆとりができた段階にいるという。

 仕事では“できる女”の顔をしていても、素顔は「少女」のまま。「だから、一見クールなように見えても、端々にかわいらしさがのぞく、複雑な年代なんですよ」

 事務所にある千春の机には、かわいいぬいぐるみが置かれている。腕時計は文字盤が漢数字というユニークなものだ。画面に映らないか、映ったとしても一瞬である小道具にも細かく気を遣っている。

 17歳でテレビドラマにデビュー。出世作となった「スケバン刑事2」(1985〜86年)では、「おまんら、許さんぜよ」という土佐弁で、強烈なキャラクターを印象づけた。

 今回使うのは関西弁。出身は兵庫県だが、ドラマで使うのは初めてという。しかも、関西弁の言い回しを柔らかくして使っている。例えば、「なんでやねん」ではなく、「なんでやのん」。「アカンやろ」ではなく、「アカンや〜ん」。「関西弁が出るのは、親しい相手と話したり、リラックスしている時だから」

 女優としてのキャリアは20年を超えたが、「今の年代は、何をやっても中途半端」という危機感がある。「でも、まだまだあきらめてませんよ」と話す瞳に強い光が宿っていた。(川辺隆司)

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/20060522et06.htm