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2006年05月22日(月) 00時00分

ニート妻高かった…「安月給」の代償とはZAKZAK

これも格差社会の悲劇?

 警視庁小岩署に殺人未遂容疑で逮捕されたのは、江戸川区西篠崎に住む会社員(39)。調べによると、容疑者は16日午後11時半ごろ、自宅の居間で飲酒していた妻(39)に「給料が安い」などと悪態をつかれ、殴られたことで激高、近くにあった電気コードで首を絞めた。しばらくしてぐったりした妻の姿を長男(16)が発見し、110番通報した。

 「救急車が到着したとき、奥さんが人工呼吸を施されるのが見えた。2人がけんかする声なんて一度も聞いたことはない。(容疑者は)気さくそうな人だったのに」

 目撃した近所の主婦はこう証言する。妻は救急車で病院に運ばれたが約1時間半後に死亡。小岩署は容疑を殺人に切り替え、調べを進めている。

 容疑者がJR小岩駅からバスで15分ほどの閑静な住宅街に、地上3階の自宅を建てたのは約15年前。「当時は祖母と母親、夫婦が暮らしていた。今は高校生と中学生の息子の4人暮らし」(近所の住人)

 ほどなく祖母と母親が亡くなるが、容疑者は近所の人を葬儀に呼ぶこともせず、普段もほとんど近所付き合いをしなかった。至近距離に住む住人が「奥さんをみたのはこの10年で3、4回」と証言するように、妻もほとんど外出することはなかった。

 近所の男性は「まれに奥さんとすれ違い、あいさつをしても頭は下げるが言葉は一言も発しなかった」といい、「奥さんも人付き合いが苦手だったようだ」と語る。

 「だんなが犬の散歩をしていた。夫婦一緒の姿をみたのは車で買い物に行くときぐらい。妻は家事をせず、洗濯物もだんなが干し、食事はいつも出前かコンビニで買ってきていた。酒の買い出しもだんなの仕事。息子たちの授業参観までだんなが行っていた」(夫妻の知人の男性)

 その上で、「千葉にある部品製造の会社で運転手をしたり、事務をしたりとずっとまじめに勤めていた。給料が低く、生活に困るという様子ではない。彼は頑張っていたよ」とまで話す。

 「いざなぎ景気」を抜き戦後最長の景気といわれるなか、厚生労働省の調査では、今年3月の実質賃金は対前年同月比0.4%減った。年齢別でいうと、大企業の40−49歳の世代は2%近く伸びているが、小企業だと全世代で確実に賃金は減っている。つまり、景況感は庶民までまだ届いていないのだ。

 家にこもる妻を夫が必死で支える家庭。時代が与えた悲劇なのかは、だれにも分からない。 

ZAKZAK 2006/05/22

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_05/t2006052202.html