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2006年05月21日(日) 18時58分

<飛鳥会横領事件>旧三和銀が暴力団系企業に融資毎日新聞

 財団法人「飛鳥会」理事長の小西邦彦容疑者(72)による業務上横領事件で、バブル経済期に旧三和銀行(現・三菱東京UFJ銀行)が、小西容疑者を通じて暴力団系企業に「地上げ資金」を融資していたことが分かった。関連ノンバンクなどを通じての暴力団系企業への融資のため、小西容疑者や関連法人が表向きの債務者になったという。大阪府警は、バブル期のこうしたいきさつも同行が小西容疑者との関係を切れなかった一因とみている。地上げ資金の融資残高は約50億円に上り、不良債権化していた。
 同行淡路支店は長年、飛鳥会に経理担当の行員を派遣しており、今回の事件で同支店次長、釘本実紀也容疑者(42)が業務上横領のほう助容疑で逮捕された。
 登記などによると、大阪市中央区の繁華街にある約550平方メートルの土地には88年、ノンバンク「京セラファイナンス」(現・京セラリーシング)が極度額23億円の根抵当権を設定。当時は山口組系暴力団組長の関連企業が所有する土地で、債務者は小西容疑者が理事長を務める社会福祉法人「ともしび福祉会」だった。また、旧三和銀行の関連ノンバンク「三和ビジネスファイナンス」(現・三菱UFJファクター)も90年、同じ土地を担保に小西容疑者に30億円を融資した。
 関係者によると、こうした形で抵当が付けられた暴力団関係の不動産は複数あり、ともしび福祉会や小西容疑者が債務者になっているが、「実際には暴力団系企業に地上げ資金を提供する融資だった」としている。
 バブル期の地上げへの融資は、短期で回収できるため効率が良く、各金融機関はさまざまな形で資金提供したという。銀行から暴力団系企業への融資はできないため、小西容疑者が債務者として“名義貸し”して、行内の審査を通るようにしたとみられる。こうした融資はバブル崩壊とともに不良債権化。融資元は担保物件を売却するなどして一部を回収し、98年以降は小西容疑者への融資は行っていない。
 三菱東京UFJ銀行広報部は「具体的なことは答えられない」としている。京セラリーシングは「融資枠の設定は事実のようだが、詳細は分からない」と話している。
(毎日新聞) - 5月21日18時58分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060521-00000040-mai-soci