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2006年05月21日(日) 00時00分

内河・総研所長単独インタビュー 東京新聞

 耐震強度偽装事件で、木村建設による詐欺事件の舞台となったサンホテル奈良の開業を指導したコンサルタント会社「総合経営研究所」(総研)の内河健所長(72)が二十日、東京新聞の取材に応じ、自ら木村建設専務森下三男容疑者(51)に施工を依頼したことを明らかにした。しかし、元一級建築士姉歯秀次被告(48)による構造計算書偽造を知ったのは国の公表後だと強調。「木村建設から事前に偽装を教えてもらったことはない」と詐欺事件への関与を否定し、「真犯人は姉歯一人ではないか」と述べた。

 主な一問一答は次の通り。

 ——木村建設は一九九八年から粉飾決算を繰り返していた。経営コンサルタントとして粉飾に気付いていたか。

 「マンションの施工は利益が上がらないのでやめろ」と木村建設に何度も言ったが、聞いてもらえず、三年前に経営指導をやめた。経営が良くないだろうとは思ったが、粉飾は知らなかった。

 ——木村建設がサンホテル奈良の施工を受注したのはなぜか。

 総研が海外から導入した、工期を短縮できる工法を会員で初めてマスターしたのが木村建設の現場所長。この所長が担当してくれるなら、という条件で私が森下専務に電話で依頼した。

 ——木村建設が、サンホテル奈良側から工事代金を受け取る三日前の昨年十一月四日と翌五日、完成式出席のため、内河所長と森下容疑者は同ホテルにいたが、その時、同容疑者から偽装について相談されたか。

 森下専務がいたかどうかさえ記憶にない。木村社長=木村盛好容疑者(74)=も、こそっとも教えてくれなかった。

 ——ホテル側が、木村建設に工事代金を当初の予定より八日早い十一月七日に支払うことになったのはなぜか。

 工事が予定より早く終わり、開業が十日早まったからだ。契約書では支払いは「完成引渡の時」と記してある。開業が早まることは九月の時点で判明していた。

 ——姉歯被告の偽装を知ったのはいつか。

 (木村建設の子会社)平成設計が姉歯を使っていることさえ、今回の事件まで知らなかった。

 ——耐震偽装事件に関与したのは誰か。

 (姉歯被告の偽装を認識した後に)ヒューザーや木村建設が代金を受け取ったかどうかという問題はあるが、真犯人は姉歯一人ではないのか。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060521/mng_____sya_____011.shtml