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2006年05月20日(土) 15時09分

<ホームレス>市民団体の利用拒否…施設管理の住民組織毎日新聞

 東京都三鷹市の公共施設で、ホームレスらを対象に料理を振る舞うなどの活動を行う市民団体の施設使用が昨年末から拒否されていることが分かった。施設を管理・運営する住民組織は「施設を清浄に保てない」「不特定多数の人が参加している」などを理由に挙げる。市は「話し合いによる解決を」などと及び腰だ。市民団体は「ホームレスへの差別だ」などと利用再開を求めている。
 施設は、JR三鷹駅近くの「三鷹駅前コミュニティ・センター」。市民団体は「夜まわり三鷹」(荒瀬礼子代表)で、昨年6月から、同センターの料理講習室などを使い、インターネットなどで参加を呼びかけたホームレスらと料理を作り、食事するなどの支援活動を月2回程度行ってきた。
 ◇三鷹市は及び腰…「話し合いで解決を」
 ところが、市からセンターの管理運営を委託されている、付近住民ら約130人で構成される住民組織「三鷹駅周辺住民協議会」に同11月から、料理講習室使用申請の受け取りを拒否されるようになった。
 協議会が市に提出した文書によると、拒否の理由は(1)センターは駅周辺のコミュニティーづくりの場で、ネットで不特定多数の人を集めることは想定していない(2)料理講習室は老人や乳幼児の生命・健康にかかわりが大きく、施設を清浄に保つには、学校給食レベルの衛生管理が必要——などとしている。
 市民団体は市に改善を要求、市は「協議会と団体、市の3者での話し合いが前提」との姿勢だ。今年3月末に、3者協議が一度行われたが、問題は解決していない。
 荒瀬代表は「住民協議会に指導をするのが市の責任。利用の決まりはしっかり守るので、差別することなく使わせてほしい」と話している。同市の木村晴美生活環境部長は「市の対応に違法性はないと認識している」とコメントしている。【奥山智己】
 ▽ホームレスの人権擁護などに取り組む森川文人弁護士の話 地方自治法は「正当な理由がない限り、住民の公共施設の利用を拒んではならない」としており、市が具体的な理由を示さずに使用を拒否することは差別を助長するもので問題だ。
(毎日新聞) - 5月20日15時9分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060520-00000054-mai-soci