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2006年05月20日(土) 14時55分

飛鳥会・小西容疑者への50億円、旧三和銀本店が決定読売新聞

 大阪市の外郭団体「市開発公社」から直営駐車場の管理を委託されていた財団法人「飛鳥会」(大阪市東淀川区)を巡る業務上横領事件で、飛鳥会理事長の小西邦彦容疑者(72)(逮捕)側から山口組系暴力団組長側に資金提供が行われ、これに三菱東京UFJ銀行淡路支社課長・釘本実紀也容疑者(42)(同)が関与していたことが、大阪府警の調べでわかった。

 資金調達や口座振り込みの手続きを一手に引き受けていたという。別の山口組系暴力団側に流れた小西容疑者への巨額融資が、同銀行の前身の旧三和銀行本店の取引案件だったことも判明。経済界が暴力団排除に取り組むなか、金融機関としてのモラルが問われそうだ。

 調べによると、小西容疑者は2005年ごろ、飛鳥会事務所で現金を山口組系暴力団組長に手渡していた。この現金は、釘本容疑者が小西容疑者の複数口座から引き出して現金化していた。釘本容疑者は平日、同事務所に常駐しており、現金受け渡しの場にも同席していた。同組長については、暴力団関係者であることを以前から知っていたという。

 小西容疑者が取締役になっているペーパー会社「あすか管理」の口座から、同組長の知人女性名義口座に、今年2月までの2年間で計約500万円が振り込まれたが、いずれの口座も同支社で開設されていた。

 釘本容疑者は小西容疑者の指示通り振り込んだと供述し、他の複数の人物にも定期的に現金を振り込んでいたことを、新たに認めた。府警はこうした資金の中に、着服された駐車料金収入が含まれていた可能性があるとみている。

 関係者によると、旧三和銀行グループがバブル期に、別の山口組系暴力団の関係企業が所有する不動産を担保に、小西容疑者に貸し付けた計80億円の「転貸融資」のうち、1988年の30億円、91年の20億円の計50億円は、同銀行本店で審査のうえ融資決定された。

 融資金はそのまま小西容疑者から暴力団の関係企業に貸し付けられたが、同銀行は、かなりの額を回収できないまま2002年に不良債権として処理した。府警は、暴力団の地上げ資金に使われたとみている。

 警察庁は91年、金融・証券業界に暴力団排除の徹底を要請。97年、全国銀行協会連合会(現全国銀行協会)は、暴力団などとの絶縁を宣言する倫理憲章を採択している。

 三菱東京UFJ銀行広報部の話「個別の融資案件へのコメントは控えたい」

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060520i306.htm