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2006年05月19日(金) 00時00分

“カリスマ”が徴収の秘けつ伝授 路上禁煙、7月から名古屋で過料 中日新聞

 7月1日から路上禁煙の違反者に2000円の“罰金”(過料)を科す名古屋市に、心強い助っ人がやって来る。2002年、全国で初めて過料徴収に踏み切った東京都千代田区で、累計1000人以上から徴収した同区職員の小川賢太郎さん(41)。悪質な違反者による暴力や逃亡にはどう立ち向かうのか。「斜め前に立ち威圧的態度は避ける」「往来の中でさらしものにしない」。市が19日に開く講習会で“路上禁煙のカリスマ”が秘けつを伝授する。

 過料徴収は、警察官OBの指導員16人が2人1組で市中心部など4カ所に設定された路上禁煙地区を巡回して行う。元警官とはいえ交通違反切符を切るのとは違う。相手が暴れたり、納得しない場合はどうするか。指導員の不安に応えるため、小川さんが講習会に招かれた。

 小川さんは、千代田区生活環境課の主査で、指導員として1000キロ以上を歩いて巡回した。職員きっての嗅覚(きゅうかく)の持ち主で、30メートル以内ならにおいだけで喫煙の発生源が分かるという。今は、視察に訪れる全国の自治体への助言などを年間100件以上こなす。中心になってまとめた「路上喫煙にNO!」は3000冊以上が売れた。

 怒り出す人に対して、小川さんは「吸う気をなくすまで、過料の趣旨を議論することが大事」と言う。これまで、最長で1時間議論したことも。「たいていは10分も話せば気持ちが落ち着く。大人のけじめをつけようと説得する」。殴られそうになったときは「殴ったら傷害。民間人でも、現行犯なら逮捕できる」と言い切る。

 「急いでいる」と逃げる人には「あなたが仕事を大事に思うように、私にとっては大事な仕事。すぐ終わりますから」と書類を差し出す。外国人には英語や韓国語、中国語のカードを見せる。最もやりにくいのは、黙り通す場合だ。とにかくしゃべりかけて、相手との距離を近づけるという。


http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20060519/mng_____sya_____002.shtml