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2006年05月19日(金) 00時00分

86年、迎賓館に迫撃弾発射 無罪を破棄 東京新聞

 一九八六年の東京サミットを妨害するため、中核派が迎賓館(東京都新宿区)と在日米軍横田基地(福生市)に向け迫撃弾を発射した事件に関与したとして、爆発物取締罰則違反の罪に問われた同派活動家須賀武敏被告(61)ら三人の判決公判が十九日、東京高裁であった。中川武隆裁判長は「原判決には証拠の評価と判断に誤りがある」として、三被告を無罪とした一審判決を破棄し、審理を東京地裁に差し戻した。

 ほかに起訴されていたのは、十亀弘史(62)、板垣宏(62)の両被告。三被告は上告する方針。

 判決理由で、中川裁判長は「アジトから押収された砲弾の構造や製法を記したメモなどから、三被告が砲弾の開発や製造に関与し、実行犯と共謀したことが強く推認される」と述べた。

 三人は八六年四月に横田基地、同五月に迎賓館に向けて発射された迫撃弾の製造に関与し、実行犯と共謀したとして起訴された。東京地裁は二〇〇四年三月、「被告らが事件前にメモを作成したとは言えない。製造にかかわった十分な証拠はなく、実行犯との共謀の証明もない」として三人に無罪を言い渡し、検察側が控訴していた。

 三人は、一九八六年十月に別の事件で逮捕されてから二〇〇二年十二月に保釈されるまで、約十六年間、身柄を拘束されていた。共犯として起訴された福嶋昌男被告(62)は今年三月、懲役十二年の判決を受けて控訴中。

 主文言い渡しの直後、判決に不満を述べた十亀被告は退廷を命じられ、大声を出した傍聴人も一人、拘束された。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060519/eve_____sya_____003.shtml