2006年05月18日(木) 00時00分

ＮＨＫに３億追徴課税 消費税処理で申告漏れ （東京新聞）

　ＮＨＫが東京国税局の税務調査を受け、二〇〇四年三月期までの三年間に、消費税の不適切な処理をめぐって申告漏れを指摘され、過少申告加算税を含めて約三億円の消費税を追徴課税されていたことが十八日、分かった。

　特殊法人のＮＨＫは、法人税の納付義務はないが、視聴者から徴収する受信料には、消費税（国税４％、地方税１％）が含まれ、消費税の納付義務がある。ただ、業務にかかわる物品購入など仕入れにかかる消費税は、税額控除が認められている。

　ＮＨＫが番組出演者らに出演料などを支払う際に発生する消費税も控除の対象で、ＮＨＫは、出演者らに支払った出演料にかかる消費税分を差し引いて申告していた。

　しかし、消費税法は、仕入れ税額控除には領収書などの経理書類の保管を義務づけているにもかかわらず、ＮＨＫは、番組出演者への出演料や放送作家などに支払う委嘱料合わせて約二十億円の支出について、領収書を受け取らないケースなどがあった。同国税局は、こうした支出にかかる消費税約一億円の申告漏れを指摘したという。

　また、ＮＨＫは転勤職員に一定基準で住宅手当を支給していたが、手当には消費税がかからないのに、コンピューターの設定ミスで一九九七年から仕入れ税額控除として処理。〇四年度までの三年間だけでこうした支出は約四十億円に上り、同国税局は消費税約二億円の申告漏れを指摘した。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060518/eve_____sya_____002.shtml