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2006年05月18日(木) 00時00分

【関連】『顔見るだけで不愉快』 進まぬ補償、憤る住民 解体を前に金網で囲われるグランドステージ藤沢=4月21日、神奈川県藤沢市で 東京新聞

 小嶋進容疑者逮捕を受けて、神奈川県藤沢市のグランドステージ(GS)藤沢に住んでいた男性(37)は「小嶋社長は『自分は被害者』と話しているなど、事件関係者の言い分が食い違っている。誰がうそをついているのか、すべてを明らかにしてほしい」と話す。

 GS藤沢は解体へ向け作業が始まったばかり。男性は二月に、契約時の状況などについて警視庁から事情を聴かれた。「立件されても、興味はない。被害が償われるわけではない」と当初は冷めた気持ちでいた。しかし三月下旬、姉歯秀次被告の妻(49)が自殺したことで、気持ちが変わったという。「(元請け設計事務所の代表の)森田さんも自殺しており、姉歯さんの奥さんで二人目。人の命がかかってきているので、だました人の罪は重くなっている」

 東京都中央区の「GS茅場町」の住民対策委員会理事、士野楓さん(48)は、仮住まいの同区内の自宅で逮捕のニュースを見た。画面に映る小嶋容疑者に「顔を見るだけで不愉快」と言い捨てる。「結局、ヒューザーからはほとんど補償されなかった。早く建て替え案を決めたくても追加負担はあまりに大きい。いらいらも限界に来ている」

 東京都墨田区の分譲マンション「GS東向島」の住民でつくる対策委の田中拓代表(32)は「確認検査制度をつくった国や自治体、確認検査機関の責任はどうなるのか見えない。今回の詐欺容疑が最終目標では、(責任の問い方が)あまりに小さい」と注文を付けた。

 震度5強の地震で倒壊の恐れがある川崎市川崎区の分譲マンション「GS川崎大師」の住民代表平貢秀さん(43)は「詐欺での立件は難しいと思っていたので、詐欺での逮捕にはびっくりした。小嶋容疑者はこれまで真実を隠したり、話に一貫性がなかったりしたが、今後は真実をすべて明らかにして」と話した。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060518/mng_____sya_____006.shtml