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2006年05月16日(火) 00時00分

民間「匿名」サービス悪用 融資保証金詐欺 中日新聞

 信販会社をかたり融資保証金名目の詐欺を繰り返していたとして、振り込め詐欺グループの主犯格ら3人が愛知県警に逮捕された事件で、このグループは捜査の追跡を逃れるため、私設私書箱や電話の逆転送といった民間の「匿名」サービスを駆使していたことが、県警捜査二課と中村署などの調べで分かった。「匿名」を売りにしたサービスが犯罪に悪用されるケースは相次いでおり、対策が問われそうだ。

 調べでは、逮捕されたリーダー格の貸金業龍野悠士容疑者(25)=東京都豊島区=と共犯の無職坂本洋平容疑者(25)=東京都練馬区=らは、都内の私設私書箱の業者を通じて偽の信販会社のダイレクトメールを全国に送付。それを見て電話やファクスで融資を申し込んできた客に「融資をするには保証金が必要」と信じ込ませ、現金を振り込ませていたらしい。

 私設私書箱はビルなどの一室を用いて、自宅を明かしたくない人などのために有償で郵便物の受取場所を提供する。このグループが利用した都内の業者は郵便物の印刷・発送も請け負っており、「総務」担当の坂本容疑者が業者に偽のチラシの内容が入ったCD−ROMを渡して印刷・発送を依頼。昨年4月から11月までの間に約4300万円もの経費をかけ約13万通のダイレクトメールを全国に発送していた。

 また、グループはチラシの連絡先に「03」で始まる都内の固定電話の番号を利用。この番号は民間会社名義の電話番号で、同社は自社名義の番号にかかった電話を指定された電話に転送する「逆転送」サービスを提供している。このケースでは龍野容疑者らが持つ他人名義のプリペイド携帯やレンタル携帯に転送される仕組みになっていた。県警はグループによる融資保証金詐欺の被害は全国で10億円を超すとみており、実態の解明を進める。


http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20060516/eve_____sya_____011.shtml