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2006年05月14日(日) 02時14分

「点と線」被害者と犯人が降りた駅、最後の日読売新聞


「点と線」が書かれた当時の姿を残す西鉄香椎駅で記念写真を撮る人たち

 松本清張の代表作の一つ、「点と線」(1958年)に登場する西鉄香椎(かしい)駅(福岡市東区)の駅舎が高架化工事で取り壊されることになり、駅舎の最終営業日の13日、約80人が名残を惜しんだ。

 「点と線」は香椎の海岸で起きた男女の心中を、刑事が殺人事件と突きとめるストーリー。香椎駅は殺された女と犯人の男が降りた駅だった。

 この日は、清張の故郷、北九州市を拠点に活動する「清張の会」が「お別れ会」を企画。参加者は、作品が書かれた当時の姿を残す駅舎の前で記念写真を撮影するなどした後、登場人物と同じように、駅から海岸付近まで歩いた。

 参加した地元の学習塾経営島本清美さん(55)は「『点と線』の舞台がなくなるのはさみしい。でも、多くの人が駅のことを覚えていてくれて、地元住民としてうれしい気もする」と話していた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20060513i115.htm