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2006年05月11日(木) 00時00分

妄信で猛進…“無料通行宣言書”使い高速タダ乗りZAKZAK

「フリーウェイクラブ」会長、怪気炎

 「民営化に伴い昨年10月に罰則規定ができてから、暴走族の強行突破以外では適用第1号」(中日本高速道路横浜支社)

 東名を管理する同社の相談を受けた静岡県警が、道路整備特別措置法違反容疑(不正通行車両)で逮捕したのは、沼津市の会社員(28)。

 ただ、特措法で罰則の対象は不払いではなく、料金所で一時停止を怠るなど「規定に違反して道路を通行した自動車その他の車両の運転者」(第58条)。30万円以下の罰金刑。不払いは、民事で通行者と高速道路会社が争うことになる。

 容疑者は容疑を認めた上、「悪いとは思っていたが、ずるずる続けてしまった。結婚でもしたらやめるつもりだった」と、結婚予定もないのにトンチンカンな反省の弁を並べているとか。

 容疑者は高速道路の料金不払い運動を行っている市民団体「フリーウェイクラブ」にインターネットから会員登録し、「無料通行宣言書」を入手。通勤などで東名高速を利用する際、料金所では氏名を書き込んだ宣言書を手渡すだけで一切料金を払わず、平成13年12月から先月まで計514回、約100万円分タダ乗りした。

 「宣言書を使ったタダ乗りはほかにもあるが、本名を書き込む人間は少ない。東名のあちこちで、本名が署名された宣言書だけが目立ったようだ」(捜査関係者)

 今回の事件について、「フリーウェイクラブ」の和合秀典会長(64)は「高速道路がタダなのは当たり前」と、まずは“フリーパス”の正当性を主張。さらに「おれはずっと住所も本名も書いた宣言書を渡し、家1軒建つぐらいタダ乗りしてきた。なぜこっちに(逮捕状が)こない」と憤る。

 同クラブは昭和62年、首都高が値上げされたのを機に結成された。和合会長の持論はこうだ。

 「税金でつくられる公道は法律上無料だ。戦後復興のため一時的に認めた有料道路も30年後に無料になる約束だったのに、約束の平成3年になって『料金プール制』をぶち上げ、逆に値上げした。今も無駄な道路をつくり続け、私物化した道路で金もうけ。ちゃんちゃらおかしい」

 発足当初は首都高の値上げ分だけを払わない抗議活動だったが、平成14年から全国の高速道路で一切の支払いを拒否している。入会金は1万5000円、会員は全国に約2000人という。

 ただし、交付時点で宣言書には会員ナンバーしか記されていないため、第三者が使うケースもみられる。「1枚5000円ほどで転売している不謹慎な者もいる。暴力団が大々的にコピーして60万枚もバラまいたため、被害届も出した」。宣言書の無料通行は正会員の3倍にも達するという。

 「不正利用はけしからんが、払う必要がないものを払わないのは世の中の流れ。NHK受信料の不払いと一緒だ。料金所での運転マナー違反なんて立ち小便と同レベルの微罪」。クラブから出た逮捕第1号にひるむどころか、怪気炎をあげる。

 「来年の参院選に、新党フリーウェイクラブから出馬し、高速道路の無料化を訴える。全国で何票入るか、楽しみにしていてほしい」

ZAKZAK 2006/05/11

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_05/t2006051101.html