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2006年05月11日(木) 15時43分

<防衛庁リスト訴訟>プライバシー侵害で支払命令 新潟地裁毎日新聞

 海上自衛隊3佐(当時)が作成した情報公開請求者のリストに実名が記載された新潟市の斎藤裕弁護士(32)が「プライバシーと知る権利などを侵害された」などとして、国に慰謝料など600万円の支払いを求めた損害賠償訴訟の判決が11日、新潟地裁であった。山崎まさよ裁判長は「リスト配布はプライバシー侵害」として、国に12万円の支払いを命じた。しかし「作成は行政によって組織的に行われておらず、プライバシー侵害には当たらない」との判断を示した。
 また原告が主張した知る権利侵害や思想・信条調査の有無について「情報公開請求権を侵害したとまではいえず、組織的に思想・信条調査を行った事実はうかがわれない」と退けた。
 斎藤弁護士は陸上自衛官を相手取った民事訴訟の代理人を務めていた01年12月、防衛庁に駐屯地の飲食費などを情報公開請求。同3佐らが斎藤弁護士の名前や請求内容に加え、市民オンブズマンの一員であることを記載したリストを作成、庁内に配布した。
 裁判では、原告の斎藤弁護士が「リストの作成はプライバシーの侵害にあたり、リスト掲載で情報公開請求をためらうようになった」と主張。被告側の国は「プライバシーの侵害にはあたらない」として争っていた。
 情報公開請求者のリストの存在は、02年5月の毎日新聞の報道で発覚。防衛庁は一部のリストの違法性を認め、作成者らを処分した。別の請求者のさいたま市のノンフィクション作家が起こした訴訟では、東京地裁が04年2月、「リストの作成・配布はプライバシーの侵害にあたる」として、国に慰謝料10万円の支払いを命じ、判決が確定している。【北上田剛、前谷宏】
(毎日新聞) - 5月11日15時43分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060511-00000075-mai-soci