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2006年05月04日(木) 00時00分

イーホームズ見逃しの37棟 東京新聞

 耐震強度偽装事件で、民間確認検査機関「イーホームズ」(東京都新宿区)が偽装を見逃した三十七棟のうち、約八割の二十九棟は建築基準法で定める「二十一日以内」の審査期間を超えていたことが分かった。審査が早いと評判だった同社でさえ守れない「二十一日以内」の規定は、高層建築物がなかった五十年以上前に制定された。審査の形がい化を招きかねない条文を長年にわたって放置してきた国の不作為が問われそうだ。

 イーホームズ作成の資料などによると、同社が偽装を見抜けなかった三十七棟のうち、建築確認の審査日数が二十一日以内だったのはマンション七棟、ホテル一棟。マンション七棟の耐震強度は、法で定める最低基準の15−41%と、いずれも極めて低かった。

 一方、審査日数が二十二日以上だったのはマンションが二十棟、ホテルが八棟、一戸建てが一棟。強度が判明しているマンションとホテル計二十四棟のうち、最低基準を上回ったのはマンション一棟だけで、残り二十三棟は基準の26−78%にとどまっていた。

 建築基準法では、自治体や民間検査機関が、木造で三階以上、木造以外で二階以上などの建物を建築確認する場合、申請書を受理してから二十一日以内に審査し、関係法令に適合すれば確認済証を交付しなければならない。この規定は、同法が制定された一九五〇年からある。

 東京都内で建築確認を担当する自治体職員は「大きな建物がなかった時代の規定だ」と説明。「二十一日のうち消防関係の審査に一週間ぐらいかかるので、構造などの審査は休日も含めて二週間しかない。この日数で十数階建ての大きな建物を丁寧に審査するのは事実上不可能」と話す。

 このため、審査が二十一日を超えるケースは少なくないといい、設計した建築士から「なぜ法律で明記された審査期間を守れないのか」との苦情を受けてきたという。

 一九九八年の同法改正で建築確認が民間開放されると、民間検査機関は審査の早さをより意識するようになったとされる。

 今回の事件を踏まえ、国土交通省はようやく審査期間を三十五日以内に延ばす建築基準法の改正案を今国会に提出。期間は最大七十日間まで延長できる。同時に、一定規模の建築物については、新設する「構造計算適合性判定機関」で専門家によるダブルチェックを義務付ける。

 イーホームズをめぐっては、国の指定を受ける際に架空増資を行ったとして、電磁的公正証書原本不実記録などの疑いで社長の藤田東吾容疑者(44)が逮捕、送検された。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060504/mng_____sya_____011.shtml