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振興銀は平成１６年４月、金融庁顧問も務めた金融コンサルタントの木村剛氏（振興銀会長）らが中心となって設立。中小企業を対象にした年利５−１５％の無担保融資を主力商品とし、都内などに１９店舗を展開する。
振興銀の設立準備の段階で、金融庁顧問の木村氏が巨額の契約料をとってアドバイザーを務めたことが国会で追及されたほか、１７年２月から３月にかけて同氏が関係する企業に、５億円強の融資が年利３％という優遇金利で貸し出されたことが問題視された。
こうした状況を受け、金融庁は昨年１１月８日から今年１月３１日まで立ち入り検査を実施。金融界では、「貸出残高わずか１００億円余り（１７年３月末）の振興銀にこれだけ長期間、検査に入るのは異例」（大手銀幹部）として、事件化説や経営不安説が流れた。
結局、「小泉政権はもう最終コーナー。ここにきてのゴタゴタは回避したい」（関係者）との思惑もあってか、大事にならずに“幕引き”となるようだ。
金融庁は振興銀に対して、融資管理や審査体制に関する報告を５月末までに提出するよう命令。必要があれば、業務改善命令を含む行政処分を検討する見通しだ。
ZAKZAK 2006/04/28