2006年04月27日(木) 00時00分

無登録で株式売買代行 『新しい投資』『完全有利』 （東京新聞）

　株式売買の代行などをうたって資金を集めていた貸金業「エイワン・コミュニケーションズ」（東京都中央区）。県警は二十六日、証券取引法違反と出資法違反の疑いで本格的な捜査を始めた。同社はホームページなどで「新しい投資スタイルを提案」「完全有利」などと文言を並べ、有利な株式売買をするかのように装って資金集めをしたとみられる。

　同社の登記簿には事業目的として「有価証券の保有、売買および運用」との表記がある。しかし、証券業の登録はしておらず、全国の顧客千人近くから株取引を代行するという名目で八十億円程度を預かっていたとみられている。

　既に閉鎖された同社ホームページでは「自己資金の少ない方が安心して株を購入できるよう、安全有利な購入ローンでお手伝いさせて頂きます」などと、あたかも有利な条件で株取引できるかのような文言が並んでいた。さらに株を預かり、「利益が出ても証券会社のように、税金はかからない」などと偽って勧誘していたとみられるという。

　同社の登記上の本店事務所は八階建てビルの四階。二月下旬以降は閉鎖状態で、看板も掲げられていない。県警は二十六日、同社幹部の自宅など十三カ所を家宅捜索。関係書類などを押収した。

　「現金が顧客にほとんど戻っていない。最初から持ち逃げするつもりで始めていたのではないか」との見方も出ている。

　県警は押収資料などの分析を進め、預かった現金で実際に株取引をしていたかなども含め慎重に捜査している。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/stm/20060427/lcl_____stm_____000.shtml