2006年04月26日(水) 00時00分

貸金業者を捜索　埼玉県警 ８０億円無許可運用か （東京新聞）

　株式売買の代行などをうたって資金を集めていた貸金業「エイワン・コミュニケーションズ」（東京都中央区）が閉鎖状態になった問題で、埼玉県警生活安全特別捜査隊は二十六日、証券取引法違反と出資法違反の疑いで、東京都内の同社幹部宅など十数カ所を家宅捜索した。同社は全国の千人近くから約八十億円以上の現金を株式売買名目で集めたとみられ、同県警は実態解明を進める。　

　同県警や関係者などによると、同社は財務当局に証券業の登録などをしていなかったにもかかわらず、顧客から預かった資金で主に株の売買や運用をしていた疑いが持たれている。

　東京都に貸金業の登録をし、ホームページなどで「株券を担保に融資業務をしている」などとしていたが、顧客には株の売買や運用の代行を持ち掛けていたとみられる。同社事務所は今年二月下旬、顧客に通知もないまま突然閉鎖状態になり、顧客から集めた現金は返却されていないという。

　現金を預けた顧客からの相談などを受け、同県警は今年三月、事務所を家宅捜索して関係書類など数百点を押収。顧客から預かった資金で株の売買や運用をしていたかどうか、慎重に捜査を進めている。

　登記簿によると、同社は一九八九年に設立、貸金業、有価証券の保有や売買・運用などが事業目的とされている。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060426/eve_____sya_____001.shtml