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2006年04月18日(火) 00時00分

ETCトラブル 利用法をもっと簡単に 東京新聞

 高速道路のETC(ノンストップ料金収受システム)装着車による料金所付近での事故やトラブルが後を絶たない。間もなく連休シーズン。ETCが原因の事故防止につとめたい。

 ETCの運用開始から五年。装着車の合計は一千百万台に達した。日本の四輪車全体からするとまだ約15%にとどまっているが、高速道路上でみると装着車が約57%を占めるまでになった。

 装着車が増えたのにつれて、目立つのは料金所のETC用ゲートでバー(腕木)が開かず車が急停止し、後続車と追突もしくは寸前のトラブルになることだ。

 ある調査ではバーが開かない原因の52%はカードの差し忘れや差し込み方の不良。44%が未装着車がETC用ゲートへ間違えて入る誤進入で、約2%が機器の誤動作だった。

 こうしたトラブルに対処するためにゲート間を歩いて移動しようとした料金徴収員がはねられる事故も過去に約二十件起きている。

 トラブルが絶えない原因の一つにETCの基本的な仕組みが複雑過ぎることがある。駐車時には、車載器からカードを抜いて保管し、高速道路走行前に再び挿入しなければならない煩わしさがその一つ。

 ETCカードが盗まれて不正使用されるのを防ぐためだが、カード差し忘れの最大の原因になっている。

 欧米の高速道路は無料が大半だ。有料の場合でも料金が安いため、料金前納済みを示すシールをフロントガラスに張るだけでよいなど簡易なシステムが取られている。

 日本は高額な高速料金の徴収を確実にするためETCカードの発行にクレジット会社が加わる複雑なシステムが採用された。スタート時はやむを得ず複雑なシステムを採用したとしても、次世代のETCを視野に入れて一層の簡素化を求めたい。

 改良点として、ドライバーから要望の多かったカードの差し忘れを料金所手前で警告する新しい事故防止装置の設置が各地で始まったのは評価したい。

 これからも現在のシステムで可能な対策があれば積極的に実施すべきだろう。

 ETC専用、一般車用、兼用とゲートが混在する料金所でも、誤進入することなく正しいゲートに入れるように車の誘導方法にもさらなる工夫がほしい。

 一方、運転手側も、せっかくETCを装着したのだからと、わざと高速でゲートを通過するようなことは、危険なのでぜひやめたい。ドライバー同士マナーを守り、事故のない連休を楽しめればよい。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20060418/col_____sha_____002.shtml