2006年04月18日(火) 00時00分

オウム一斉立ち入り 公安調査庁 （東京新聞）

　公安調査庁は十八日、公安調査官約百六十人を動員し、オウム真理教（アーレフに改称）の東京都世田谷区南烏山の本部など全国の教団施設十一カ所を、団体規制法の観察処分に基づいて一斉に立ち入り検査した。

　教団元代表麻原彰晃被告（５１）＝本名・松本智津夫、一審死刑＝側の控訴棄却を東京高裁が三月末に決定。弁護団は異議を申し立てているが、死刑確定の公算があり、被告を絶対視する信者らをけん制する狙いがあるとみられる。一斉立ち入り検査は、麻原被告の一審判決直前の二〇〇四年二月に実施して以来で、今回はそれに次ぐ規模。

　立ち入り検査の対象は、本部のほか札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、徳島、福岡などの各施設。本部では午前八時前、公安調査官約十人が次々に施設内に入った。トラブルはないという。

　麻原被告の弁護団は被告の裁判を受ける能力を疑問視、控訴趣意書を昨年八月末の提出期限までに提出せず、東京高裁は三月二十七日、控訴を棄却する決定をした。

　教団に対する観察処分は二月に再更新されている。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060418/eve_____sya_____002.shtml