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2006年04月05日(水) 16時07分

元神戸市会議長を逮捕 あっせん収賄容疑産経新聞

執拗な口利き 見返り300万円
容疑産廃施設の設置妨害
 大手産業廃棄物処理会社の施設設置を妨害するため神戸市幹部に働きかけ、その見返りに地元産廃業者から現金三百万円を受け取ったとして、神戸地検特別刑事部は五日、あっせん収賄容疑で、元神戸市議会議長の同市議、村岡功容疑者(68)=同市灘区鶴甲=を逮捕するとともに市役所など十数カ所の捜索を始めた。また、贈賄容疑で同市東灘区の産業廃棄物処理会社「セーフティーアイランド」元社長、北尾夏樹被告(60)=別の贈賄罪で起訴=を再逮捕する方針。
 調べでは、村岡容疑者は大手産廃処理会社(大阪府和泉市)が神戸市東灘区内に設置を計画している中間処理施設をめぐって北尾被告から依頼され、平成十四年九月ごろ、市環境局長らに設置を許可しないように働きかけた。十五年五月ごろ、その見返りとして北尾被告から現金三百万円を受け取った疑い。
 市は十四年十二月、産廃処理施設指導要綱を改正し、「同意又は協定を要する(産廃処理施設の)隣接地の所有者」の範囲を二十二メートルから二十八メートルに拡大させた。この結果、設置に反対する産廃業者の施設がその範囲に入るようになり、設置は許可されないままになっている。
 村岡容疑者は、昭和四十六年四月に初当選し、現在八期目。平成九年から副議長、十二年から議長を務めた。
 北尾被告は兵庫県宝塚市の公共事業発注をめぐって前市長、渡部完被告(47)=収賄罪で起訴=に現金約百八十万円などを渡したとして贈賄罪で起訴されていた。
 この事件での神戸地検の北尾被告に対する取り調べや家宅捜索の結果、今回の事件が発覚した。
≪“陰の市長”数の力でにらみ≫
 神戸市の産業廃棄物処理施設指導要綱改正をめぐり、あっせん収賄容疑で逮捕された同市議、村岡功容疑者(68)。自民党市会議員団団長を務め、最大会派の「数の力」で神戸市政ににらみを利かし、“口利き”では市幹部を怒鳴りつける。県選出の国会議員の候補者選びにも影響力を及ぼした。神戸のJR高架下にあった通称「ヤミ市」からたたき上げた実力者はいつしか、“陰の市長”“市会のドン”と呼ばれていた。
 原点は、このヤミ市にあった。昭和三十一年、神戸村野工業高校を卒業後、神戸市生田区(現・中央区)のJR高架下で商売を始めた。畳一枚足らずの広さの金網にネクタイをつるして販売。その後、米軍が払い下げた衣料でジーパン専門の雑貨商を始めた。
 当時、高架下はヤミ市と呼ばれた。このころには戦後の復興も一段落し、市から立ち退き命令が出された。村岡容疑者は市との交渉の窓口になり、高架下の商店街をまとめて「三宮高架商店街振興組合」をつくって理事長となった。
 この活動が政界入りにつながった。昭和四十一年に地元の衆院議員候補から選挙の応援を依頼され、参謀として資金集めなどで力を発揮。四十四年には同候補の選対企画部長を担当した。これを足がかりに四十六年、神戸市議選に立候補、三位で初当選を果たした。
 その後、“市会のドン”と呼ばれるまでに力を持った村岡容疑者は、自民党県連内でも力を誇示。昨夏の衆院選でも兵庫一区の自民党候補選出に影響力を発揮した。
 さらに来年の参院選でも、現職おろしに向け、神戸市議の擁立に動くなどキングメーカーとしての行動が注目されていた。
 中央とのパイプも太く、逮捕がうわさされた先月二十九日の市議会最終日には、議員団総会で大物国会議員の名前を挙げ、「検察とは話がついた。もう大丈夫や」と豪語していたという。
(産経新聞) - 4月5日16時7分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060405-00000024-san-soci