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2006年03月30日(木) 03時07分

「オリエンタルランド」が所得隠し3億7000万読売新聞

 元暴力団幹部の関連会社に清掃業務を委託していた東京ディズニーリゾートの運営会社「オリエンタルランド」(OLC)が、東京国税局の税務調査を受け、昨年3月期までの7年間に約3億7000万円の所得隠しを指摘されたことが29日分かった。

 同国税局は、OLCが、関連会社への業務委託を仮装して元暴力団幹部側に不当な利益を提供していたと判断。関連会社がこの取引で得た利益すべてを交際費と認定し、重加算税を含め追徴課税(更正処分)した。OLCと闇社会との癒着が税務調査でも裏付けられた。

 このほか、自社の役員やマスコミなどに配ったディズニーリゾートの入場優待券の経理処理を巡って、9億数千万円の申告漏れも見つかり、追徴税額は計4億7000万円に上った。

 OLCは「更正処分は、到底承服できるものではなく、不服審査を申し立てる」としている。

 問題となったのは、千葉県浦安市の不動産会社「中央興発」への清掃業務の委託費。中央興発は、指定暴力団松葉会の元最高顧問で、全国の右翼団体で組織する「全日本愛国者団体会議」の名誉議長でもある志賀三郎氏(80)と妻に対し、相談役や顧問の報酬として、一昨年までの7年間に計約4200万円を支払っていた。また、志賀氏の実兄や長男も中央興発の役員に就任していた。

 OLCは中央興発に本社屋の清掃業務を委託、費用として昨年3月期までの7年間に計約8億6000万円を支払っていた。一方、中央興発は都内のビルメンテナンス会社に約4億9000万円で業務を丸投げし、全委託費の43%にあたる約3億7000万円の利益を得た形になっている。

 本社屋の清掃業務は、東京ディズニーランド開園直前の1983年2月、同園内の夜間清掃業務などとともに別のビルメンテナンス会社に一括して委託されていた。しかし、半年後に本社屋分だけが切り離されて元暴力団組員の関連会社に委託され、さらに1年後、この関連会社の推薦で中央興発に発注されたという。

 関係者によると、東京国税局は〈1〉実績のない中央興発が委託を受けた経緯が不自然〈2〉業務を仲介しただけの中央興発の取り分が多すぎる〈3〉志賀氏はOLC元幹部らと深い親交がある——ことなどから、業務委託は、志賀氏側に利益を与えるための仮装行為と判断したとみられる。
(読売新聞) - 3月30日3時7分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060330-00000001-yom-soci