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2006年03月28日(火) 08時07分

トレンドマイクロ「医者の不養生」 社員PCが感染朝日新聞

 コンピューターウイルス対策ソフト「ウイルスバスター」で知られるトレンドマイクロ(本社・東京)の元社員の個人用パソコンが、ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」を介してウイルスに感染し、顧客との打ち合わせ情報などがネット上に流出していたことが27日、分かった。このパソコンにはウイルスバスターが導入されていなかった。

 大手セキュリティー対策会社のウィニーによる被害が明らかになったのは初めて。

 同社によると、流出が確認されたのは05年3月。東海地方の事業所の社員(当時)が仕事用にも使っていた個人所有のパソコンが感染。同地方の自治体や自動車メーカーなど6顧客との業務上の打ち合わせメモや、所有者個人の社内の自己目標設定表などが流出したという。メモに個人情報は含まれていなかった。

 当時、同社は、社員が個人用パソコンを仕事用に使うことを禁止していなかった。しかし個人所有パソコンについてもウイルス対策ソフトを導入し、ウイルス感染に対する対処をしなければならなかった。「ウイルスバスターを導入していれば、感染は防げたはずだ」(同社)という。この社員は別の理由ですでに退社したという。

 公表してこなかったことについて、同社は「個人情報が入っていなかったことに加え、顧客に事情を説明し、謝罪して理解してもらえたため」としている。ただ、いったんウィニーのウイルスで情報が流出すると回収は事実上不可能で、現在もネット上にさらされている。

 同社はシマンテック、マカフィーと並ぶセキュリティー対策大手3社の一角。05年4月にはウイルスバスターの更新データの不具合で、導入したパソコンに不具合を生じさせる事故を起こしている。

http://www.asahi.com/national/update/0328/NGY200603270010.html