悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年03月28日(火) 00時00分

PSE法『マーク無し』販売 霞が関は ご立腹 東京新聞

 経済産業省が安全を保証する「PSEマーク」のない中古電化製品を「レンタル品」とみなして事実上、販売を容認する方針を打ち出したが、この手法が、霞が関かいわいで「組織ぐるみの脱法行為容認」「国会軽視ではないか」などと指摘されている。今後、国会で論議を呼ぶ可能性もありそうだ。

 販売する電化製品にPSEマークの添付を義務づけた電気用品安全法は四月の本格施行。だが同省の周知不足で、リサイクル業者や音楽家が混乱、抗議が殺到した。このため二十四日、中古品をいったんレンタル品として貸し出し、安全確認検査をしてマークを付けた後、正式販売とする方法を打ち出した。

 レンタル品にマーク添付義務がない同法の規定を逆手に取った形で、法改正などの手続きはなかった。

 だがこれに“身内”の霞が関内で疑問の声が噴出した。ある経済官庁の中堅幹部は「これが通用するなら今後、国会を通した法律が役所の勝手な解釈でねじ曲げられかねない」と危惧(きぐ)。経産省内でも「あぜんとした。法治国家として問題」との声もある。

 「官の詭弁(きべん)学」の著作がある福井秀夫政策研究大学院大学教授(行政法)は「法規制が適切ならば、販売を前提とした事前引き渡しをレンタルというのは脱法行為だ」と指摘。そのうえで、「本来『業者による国内販売』だけ電化製品の安全性を確保する法律の仕組みそのものに難点があり検証が必要。販売規制の事実上の断念という今回の結論は妥当だが、国会で行うのが筋だ」と指摘している。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20060328/mng_____kei_____001.shtml