2006年03月28日(火) 21時21分

＜カード偽造＞ＮＴＴデータ元社員、１７人分３千万円引出す（毎日新聞）

　ＮＴＴデータ（本社・東京都江東区）などは２８日、仙台銀行（本店・仙台市）のＡＴＭ（現金自動受払機）でオリックス・クレジット（本社・東京都立川市）のカードを使った顧客４０８人分の取引情報が流出、うち１７人分のカードが偽造され計３１００万円が不正に引き出されたと発表した。ＮＴＴデータの元社員で同社の協力会社から派遣された田中守エンジニア（５４）が、コンピューターシステムの運用責任者の地位を悪用して取引情報を不正に持ち出したとみられる。宮城県警は同日、田中エンジニアが偽造カードで別の銀行から約１４００万円を引き出したとして、不正作出私電磁的記録供用などの疑いで全国に指名手配した。
　ＮＴＴデータとオリックス・クレジットによると、田中容疑者は０３年５月から、同行のシステムに関する運用責任者を務めていた。取引記録を出力するプログラムを不正に改造したり、コンピューター室への入退出時に記録される指紋認証システムの履歴を改ざんし、カード番号や暗証番号などの情報を引き出したとみられる。同クレジットは既に、不正に引き出された全額を被害者に補償したという。
　また、県警の指名手配は田中容疑者が仙台市内にある都市銀行の３支店のＡＴＭで偽造カードを使い、約１４００万円を不正に引き出した疑い。
　ＮＴＴデータの浜口友一社長は２８日、東京都内で記者会見し「関係者にご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げる」と陳謝した。【石川貴教】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060328-00000115-mai-soci