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2006年03月27日(月) 00時00分

ITの力で新しい世界を作りたい読売新聞

 日本発のグループウエアを開発する「サイボウズ」の業務が多様化している。次世代のウェブとして注目されるWeb2・0への取り組み、モバイル事業への進出など、そのスピードには目を見張るばかり。青野慶久社長に業務拡大の背景を聞いた。

—— 主力製品のグループウエアは、どんなソフトですか。

青野 慶久  あおの・よしひさ
サイボウズ社長
1971年、愛媛県今治市出身。94年、大阪大学工学部卒業後、松下電工入社。97年8月にサイボウズ株式会社を松山市に設立。副社長としてマーケティングを担当し、グループウエア市場を開拓。さらにデータベースソフトの「デヂエ」、中堅・大企業向きに特化したグループウエア「ガルーン」などの新商品のプロダクトマネジャーを務めた。2005年4月より現職。

青野 グループの情報共有を助けるソフトです。例えば4人の社員で会議を開くとしましょう。今までなら、誰か1人が「来週いつ空いてる?」と3人に電話してスケジュールを確かめ、みんなの都合の合う日を全員に返答します。これだけで10分から20分くらい時間がかかるものですが、グループウエアがあれば30秒—1分で終わりです。

—— なぜそんなことが可能になるのでしょう。

青野グループウエアは自分のスケジュールを書き込んだり、他人のスケジュールを閲覧できたりするからです。

 ソフトを開き、みんなのスケジュールの空いている時間を確かめ、会議の予定を登録してしまえばよいのです。個人が節約できるのは数10分かもしれませんが、これを「会社全体」「年間」という規模で考えれば、莫大な無駄を省けるようになるのがわかるでしょう。

—— なぜそんなことを考えついたのですか。

青野 私は大学で情報工学を学びましたが、就職してみて、社内で情報を共有するのがいかに難しいかを痛感しました。今でいうグループウエアがあればずいぶん便利になるのではと思い、「それなら自分で作ってしまおう」と入社4年目に退社し、会社の先輩、大学の先輩との3人で創業し、開発を始めました。

—— ソフトは売れましたか。

青野 当初はとても単純な機能しかなかったのに、予想以上に売れました。初年度の売り上げは約6000万円、2年目は3億1千万円、3年目は半年で4億円と倍々以上の伸びでした。注文のファクスがさばききれずにたまるわ、忙しすぎて社内がトゲトゲしくなるわで、大変でした。現在はグループウエアのシェアで2位になっています。

http://www.yomiuri.co.jp/net/interview/20060327nt09.htm