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2006年03月27日(月) 16時05分

カネボウ元社長ら有罪 東京地裁判決産経新聞

「組織的、巧妙に粉飾」
 カネボウ(東京)の巨額粉飾決算事件で、証券取引法違反罪(有価証券報告書の虚偽記載)に問われた元社長の帆足隆(70)と元副社長、宮原卓(64)両被告に対する判決公判が二十七日、東京地裁で開かれ、渡辺英敬裁判長は「わが国有数の企業の最高責任者により率先して行われた大規模で組織的、悪質な犯行。巧妙さという点でも類例を見ない」などとして、帆足被告に懲役二年、執行猶予三年(求刑懲役二年)、宮原被告に懲役一年六月、執行猶予三年(同懲役一年六月)をそれぞれ言い渡した。
 渡辺裁判長は「企業利益を優先し、投資家らの利益をないがしろにした」と両被告らの犯行を厳しく指弾したが、「昭和五十年代から不良在庫が資産として計上され続けており、両被告が経営改革に尽力したことも否定できない」などとして、過去の経営陣の問題点も指摘し、刑の執行を猶予した。帆足被告らは公判で罪を認め、粉飾決算の動機を「過去からの負の遺産があり、破綻(はたん)回避のため」などと供述。弁護側は執行猶予付き判決を求めていた。
 判決によると、両被告は平成十四年三月期の同社連結決算で、約八百十九億円の債務超過だった純資産額を、九億二千六百万円の資産超過と有価証券報告書に記載。十五年三月期の連結決算でも約八百六億円の債務超過を隠し、五億二百万円の資産超過と偽装して報告書に記載、関東財務局に提出した。
 また両被告は、会計監査を担当していた中央青山監査法人(東京)の公認会計士、佐藤邦昭被告(63)=同法違反で起訴=らと共謀したとされていたが、渡辺裁判長は佐藤被告との共謀も認定した。
 佐藤被告ら公認会計士三被告の初公判は三十日に東京地裁で開かれる。
(産経新聞) - 3月27日16時5分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060327-00000024-san-soci