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2006年03月22日(水) 17時01分

女子ゴルフ界の不透明な近未来…WBC中継で注目夕刊フジ

 日本が劇的な優勝を飾ったWBCのあおりで、国内女子ゴルフの“電波ジャック”に思わぬ注目が集まってしまった。瞬間最高視聴率50.3%を記録した19日のWBC準決勝・日本−韓国戦が「一部地域」を除いて、途中からゴルフ中継に切り替わった。国民的関心事は女子ゴルフの思わぬ実態をあぶり出した−。

 日本が2連敗を喫していた韓国を相手に、国民の留飲をさげるリベンジを果たそうとしていた19日午後3時30分。中継していたTBS系の各局は、「東京や大阪などの一部地域」を除き、ほとんどの地域でWBC中継を終了。WBCを音声ナシの小さな画面に押しこみ、女子ゴルフ第3戦『近未來通信クイーンズ』(録画)の中継を開始した。

 2画面中継のおかげでゴルフ中継は、女子ゴルフ史上最高の20.1%(RKB=福岡)を記録した。だが、ゴルフを中継した各局には、「『野球を最後までやってほしい』という内容の電話が数十本」(RKB)と、抗議が殺到し、皮肉にも多くの視聴者を敵に回す格好となった。

 国内プロゴルフは、テレビの放送時間帯を買い取る形で開催されているため、テレビ局としては「やむを得ない事情」。だが、「今大会はそもそも東京や大阪など人口過密地域では中継される予定がない、普段とは逆の“特殊な大会”だったことから、地域による不公平感も広がり、視聴者の怒りに火をつけた」(テレビ関係者)という。

 ある大会関係者は、「今季からの新スポンサー近未來通信は、新興の通信会社だが、大都市圏のテレビ局は、広告審査基準のハードルが高くて中継しなかった」と特殊な事情を明かす。

 同社は、IP電話の仕組みを用いて、割安の国内・国際電話を提供する事業を展開。ホームページによると、「電話1本で開業」できる代理店制度(加盟金105万円〜)を導入し、初期費用1132万円がかかる中継局のオーナーなどを開拓すると、マージンを与える仕組みで事業拡大を図っている。

 あるツアー関係者は、「普通なら公開しているはずの財務状況も明らかにしていない。金を出してもらうとはいえ、TBSがNOというものを、女子ゴルフ協会がよくOKしたものだ」と話し、首をひねった。

 一昨年来のブームで、今季は、米女子ツアーよりも多い年間36試合を数える世界最大の日本女子ツアー。だが、その実態には、不透明な“近未来”をはらんだ危ういツアー拡大という側面が潜んでいるようだ。
(夕刊フジ) - 3月22日17時1分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060322-00000007-ykf-spo