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2006年03月22日(水) 13時10分

<ヤミ金融事件>外国銀行香港支店行員に無罪判決 東京地裁毎日新聞

 指定暴力団山口組五菱会(二代目美尾組に改称)のヤミ金融事件で、マネーロンダリング(資金洗浄)に協力したとして組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等隠匿)に問われた元クレディ・スイス銀行香港支店行員、道伝篤被告(43)に対し、東京地裁は22日、無罪(求刑・懲役3年、罰金300万円)を言い渡した。
 飯田喜信裁判長は「検察側が立証の柱とした共犯者の供述は、刑事責任を軽減する意図から共犯者が被告を引き込んだ疑いが強い」と信用性を否定。「被告が犯罪収益と認識していたとは認められない」と述べた。
 道伝被告は03年2〜7月、「ヤミ金の帝王」と呼ばれた元同会系ヤミ金融グループ幹部の梶山進服役囚(56)=実刑確定=らが得た犯罪収益を、スイスに開設した同銀行の無記名口座に送金して隠すなどの方法で、計約94億円分を資金洗浄したとして起訴された。
 判決は、梶山服役囚を道伝被告に紹介した元会社役員(41)=実刑確定=の証言について「元役員は梶山服役囚がヤミ金融業をしていることを早くから知っていたが、被告には隠そうとしていたと推測できる。犯罪収益と被告が認識していたとの証言は信用出来ず、自分の刑事責任を軽減するため被告に不利益な証言をした疑いが濃厚」と指摘した。
 検察側の「通常の銀行員なら資金洗浄を疑うのが普通」との主張に対しては「脱税などさまざまな目的が考えられ、資金洗浄を疑うのが普通と断ずることは出来ない」と退けた。【佐藤敬一】
 ▽伊藤鉄男・東京地検次席検事の話 判決理由を検討し、控訴の要否を判断したい。
 ▽道伝被告の弁護人の話 当方の主張を認めてくれたもので、裁判所の中立・公正な判断に深い敬意を抱いている。
(毎日新聞) - 3月22日13時10分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060322-00000021-mai-soci