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2006年03月16日(木) 17時23分

オウム事件 家族の会会長「残念、彼は変わらなかった」毎日新聞

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永岡弘行 オウム真理教家族の会会長    東京高裁で15日に再び死刑を言い渡されたオウム真理教(アーレフに改称)元幹部、新実智光被告(42)に対し、判決を最前列で傍聴した「オウム真理教家族の会」会長の永岡弘行さん(67)は「彼は基本的には変わらなかった」と残念そうに語った。1審で被告の極刑を望んだ永岡さんは、控訴審で弁護側証人として出廷し「できれば死刑は勘弁してやってほしい」と述べていた。被告席に座る新実被告に、かつて信者だった自分の長男の姿を重ねたからだ。
 永岡さんは、松本智津夫(麻原彰晃)被告(51)=1審死刑、控訴中=に帰依して出家した長男を連れ戻し、95年1月に教団幹部からVXガスで襲撃された。重傷を負い、新実被告の1審法廷では「極刑を望まざるを得ない」と証言した。
 弁護人の依頼で04年11月から新実被告と接見を始めた。「親に悲しい思いをさせてはいけない」との呼び掛けに「はい」と答えた様子を見て「人の心が分かる人間」と思うようになった。計3回接見し、何度も手紙をやり取りした。
 「長男を教団から連れ戻していなければ、被告席に座っているのは新実被告ではなかったかもしれない」。そうした思いが募り、判決前には被告の母親とも会った。恐縮した様子で「大変ご迷惑をお掛けしてます」と告げられた。「ご両親のことを思えば『とんでもないことをしてしまいました』と言ってほしかった」
 判決言い渡し後、永岡さんが傍聴席から会釈すると、新実被告も会釈を返した。「私が彼を心配していることを察してくれたのかな」。だが、控訴審でも新実被告は最後まで自らの過ちを認めなかった。「残念です」。永岡さんは寂しそうに話した。【佐藤敬一】
(毎日新聞) - 3月16日17時23分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060316-00000027-maip-soci