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2006年03月16日(木) 09時58分

<愛媛県警>Nシステム情報流出か 車10万台ナンバー毎日新聞

 愛媛県警の捜査資料が大量に「Winny(ウィニー)」ネットワークに流出した問題で、延べ10万台を超える自動車のナンバーを記載したファイルも漏れていたことが15日分かった。高速道路や主要道に設置された「Nシステム」(自動車ナンバー自動読み取りシステム)で収集したデータとみられる。同システムを巡っては、プライバシーの侵害につながるとの批判もあり、警察庁はこれまで運用について詳しく言及してこなかった。警察の情報管理のあり方が改めて問われそうだ。
 Nシステムは、86年に整備がスタートし、93年からデータ収集を開始した。全国約700カ所に設置されているとされ、一連のオウム真理教(アーレフに改称)事件の捜査など犯罪捜査に利用されている。一方で、捜査機関による恣意(しい)的な監視やプライバシーの侵害などの問題点を指摘する声も根強い。
 「各種事件のN資料」と名付けられたフォルダー内のファイルは、いずれも99年の日付で、ほとんどが1日単位で区分されていた。この装置を設置した愛媛県や香川県、徳島県の国道、高速道路を通過した車のナンバー、通過日時が保存され、記録は約10日分、延べ約10万台に上った。
 一方、別のフォルダには、ある殺人事件の関係者とみられる男性が所有する車のナンバーの検索を申請した文書があった。この申請に基づき、99年6月〜00年5月に、四国全域を対象に検索したとみられ、この車が通過した地点、通過日時、進行方向などを示す一覧表も存在した。総数は約200件に達していた。
 また、検索申請書と書かれたファイルには、県警の決裁欄の項目と並んで、「警察庁刑事局刑事企画課長」名の検索許可番号を記入する欄があった。
 警察庁はこれまで国会での質問に対し「重要事件で使用された車や盗難車など手配車両のナンバーと照合するために使っている。アクセスする者を制限し、一定期間保存した後に消去される」などと強調したうえで、ナンバーは公開された情報で収集に問題はないと説明してきた。
 これに対し、Nシステムなど公的機関の行動監視に取り組む東京都渋谷区の市民団体「一矢(いっし)の会」の浜島望代表(73)は「裁判での証拠申請にも警察は提出に応じず、運用実態を示す資料が表面化するのは初めてのことだろう。しかし、なぜ一捜査員がデータを保管していたのか、国会などでの説明と実際の運用が違う可能性がある。警察は改めてシステムについて説明すべきだ」と語った。【サイバーテロ取材班】
(毎日新聞) - 3月16日9時58分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060316-00000042-mai-soci