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2006年03月15日(水) 00時00分

“ビンテージ”除外 中古家電業者など反発 東京新聞

 「文化的価値のある電子楽器だけを特別扱いするのか」−。来月から本格施行される電気用品安全法で、「PSEマーク」のない一部の中古家電が販売できなくなる問題。いわゆるビンテージものの電子楽器を適用除外した経済産業省の発表に、低所得者らが生活必需品として頼りにしているリサイクル店が反発を強めている。

 中古楽器の販売禁止に対しては、著名人が「(ビンテージものは)世界の宝」とのアピール。経産省の決定はこうした批判にこたえた形だ。

 東京都江戸川区の中古家電回収販売業名郷雅一さん(67)は「政府は生活弱者らの小さな声は黙殺し、業者も恣意(しい)的に線引きしようとする。楽器だって、何を基準に希少価値を判断するのか」と、怒りをあらわにした。

 この店は、四人の従業員が多い日には五十点以上の中古家電を回収。使用に耐えるものは中古業者に売却する。「新法は使えるものを廃棄させ、せっかく定着したリサイクルの理念から外れる」と批判する。荒川区のリサイクル店経営者(39)も「楽器だけを特別扱いにするのはおかしい」と話した。ホームレスの生活再建や低所得層の年金生活者を支援している「赤銀杏(あかぎんなん)会」の石崎克雄代表(58)によると、荒川や台東区などのリサイクル店には、二〇〇一年以降のPSEマーク付き商品はほとんどなかった。「〇一年以降の中古品は少ないし、四月になったら何も買えなくなる。経産省は公平に今回の問題を見直してほしい」と訴えている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060315/mng_____sya_____012.shtml