2006年03月15日(水) 18時42分
新実被告２審も死刑 オウムの坂本、サリン事件（共同通信）
坂本堤弁護士一家殺害や地下鉄、松本両サリン事件などで計２６人の殺害に関与したとして殺人、殺人未遂罪などに問われた元オウム真理教幹部新実智光被告（４２）の控訴審判決で、東京高裁は１５日、死刑の１審東京地裁判決を支持、被告側の控訴を棄却した。
判決理由で原田国男裁判長は「一連の犯行は目的、態様などから犯罪史上まれにみる悪質なもの。オウム真理教最古参の信者で最高幹部の一人だった新実被告の各犯行に対する責任は極めて大きく、死刑以外を選択する余地はない」と述べた。
弁護側は１審同様、全事件への関与を認めた上で「教祖の最も忠実な弟子だった被告は、指示に従う以外に選択する道はなく、（犯行を回避する）期待可能性がなかった」などとして死刑回避を主張していたが、原田裁判長は「松本被告の教義に基づく慈悲殺人が、社会的な非難を受けることは十分認識していた。適法行為が不可能な極限状態に追い込まれてはいなかった」として退けた。
（共同通信） - 3月15日18時42分更新
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